「スイカップ」の大見出しから20年 元NHK古瀬絵理アナの今 グラビア再開のきっかけは
主な仕事は講演活動
「スイカップ」の大見出しから20年。テレビ番組や週刊誌のグラビアで世間の注目を集めたのが、NHK山形の元キャスター・古瀬絵理アナ(46)だ。NHKに4年間の勤務後、フリーで活動している。当時は「女子アナ」なる言葉が全盛の時代で、マスコミが山形まで押し寄せた。古瀬さんは、今、どうしているのか。(インタビュー前後編の前編)
【写真】「ちょっとハードかな」と尻込みも…古瀬絵理アナが6年ぶりグラビアで大胆ショット
最近の主な仕事は、地方での講演活動です。中小企業の社長さんたちにコミュニケーションについてお話しさせていただいています。アナウンサーとしての経験を基に、初対面の相手に、どのように心を開いてもらうか、日本語の基本的な発生の仕方などをお伝えしています。
昨年は6年ぶりにグラビアにも出演させていただきました。6年前に出た時、長男が小学校に入学したので、グラビアはやめようと思っていました。ただ、今回声をかけてくださったのが、初めての女性プロデューサーだったんです。
これまでのグラビアは、男性のプロデューサーがほとんどで、女性のプロデューサーなら、どんな風に撮ってくれるのか興味もありました。私からは「温泉からは離れて、かっこいいものがいいです」と伝え、相談しながら進めました。自分の理想通りに撮っていただきました。
プライベートでは、33歳の時に8歳年上の観葉植物店を経営する夫と結婚して、その後、息子も生まれました。今は11歳で、小学6年生です。夫とは今もラブラブですね。メールの時代から、LINEの今まで、メッセージの最後には必ず「愛してるよ」と入れています。今日も送りましたよ(笑)。
夫はグラビアに興味なし
夫はそもそも、グラビア自体に興味がないみたいで…。「きれいに撮ってもらえて、それが仕事になるってことは稀だから、声かけていただけるのはありがたいじゃない」というスタンスなんです。そんなところが大好きですね。
息子には、グラビアのことは、特に伝えてないです。いずれ分かるだろうと思っています。これまでの経歴や報道のことも、特には伝えてないです。ただ、「今日はお仕事だよ」というぐらい。スマホが当たり前の時代、いつか私の仕事に触れる時は来ると思います。
多感な時期に入りますが、その時はしっかりと伝えようと思っています。グラビアの仕事を決して恥ずかしい仕事ではないですから。普通に「誇りを持ってやっているよ」と伝えればいい。「きれいでしょう?」っていう風に言える自分でいたいなとは思いますね。
私がアナウンサーだったことを知っている息子の学校の保護者からは、「読み聞かせってどうやればいいんですか?」と聞かれることがあります。職業柄、目立って見えてしまい、それがマイナスに作用する可能性があるかもしれません。学校では、委員や活動には積極的に参加するようにしています。横のつながりも自然にできました。息子が心地よくいられるように、心がけています。
NHKでは、アナウンサーをやっていましたが、本当はライターや編集者になりたかった。誰かに話を聞いてまとめたり、取材するような仕事をしたかったんです。ただ、私が就職活動をしていた時は、年齢的に就職超氷河期でした。
なかなか就職が決まらなくて、大学4年の秋口にNHKで募集があり、「テレビも活字もそんなに変わらないから試しに受けてみたら」と母に勧められました。それで、応募したら、NHK山形の契約のキャスターとして採用されたんです。
当時の話ですが、正社員のアナウンサーの方とは、待遇も扱われ方も随分、差がありました。私は2月から研修に入って、4月1日から山形県内の夕方のニュース番組を担当しました。研修期間はわずか2カ月です。正社員は研修期間も長く、東京などへの転勤もあります。
給料は年俸制でしたが、安かったですね。具体的な額を明かすのは控えますが、例えば、正社員の方とご飯に行くと、「俺は2万5500円払うから、後輩は5000円、古瀬は500円払って」というレベルです。フリーになってからは、NHK時代を下回ったことは一度もありません。
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