甲斐拓也(31)と大城卓三(31)で“交換FA”の現実味 阿部監督は“秘蔵っ子”で身辺調査済み? 球史に前例も

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01年オフの谷繁元信と中村武志で前例

 球史を紐解くと、興味深い前例がある。

 01年オフ、横浜(現DeNA)の絶対的な正捕手だった谷繁元信はFA宣言し、メジャー挑戦も視野に入れながら最終的に中日入りを決断した。当時の中日のレギュラー捕手は中村武志だった。中日は中村をかわいがってきた星野仙一監督から山田久志監督に交代したばかり。生まれ変わろうとするチームで、力が落ちつつあった中村がレギュラーを剥奪されることは必然だった。

 しかし、谷繁の移籍に備え、中日球団に移籍を希望していた中村は発表直後、金銭トレードで横浜に移籍することになった。中村の実績を配慮し、両球団が合意の上での事実上の交換トレードと言えた。珍しい形での主力捕手同士の交換が穏便に、実現したのだった。

 この時の谷繁を甲斐に置き換えると――。

「巨人が甲斐を獲得するということは、大城が2番手に甘んじるはずがないため、構想外とするに等しい行為です。大城はそうした感触が事前に出てくれば、FA宣言するでしょう。その時は、それこそソフトバンクが甲斐の代役として獲得に乗り出すこともあるでしょう。大城は沖縄出身で、球団の地元(九州・沖縄)戦略に合致する選手です。(22年オフには)同じ沖縄出身の嶺井(博希捕手)をFAで取っていますから」(前出の元監督)

 甲斐と大城、リーグをまたいだレギュラー捕手同士の入れ替わりは実現するのか。

デイリー新潮編集部

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