甲斐拓也(31)と大城卓三(31)で“交換FA”の現実味 阿部監督は“秘蔵っ子”で身辺調査済み? 球史に前例も
レギュラー捕手が同時多発的に移籍か
プロ野球巨人が3月11日に日本ハムとの交換トレードで、若林晃弘内野手(30)と引き替えに郡拓也捕手(25)を獲得したと発表した。阿部慎之助監督(44)がヘッドコーチ時代の昨季から目指していた捕手強化を敢行した形だ。
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一方、現役時代に球界を代表する名捕手だった阿部監督率いる巨人にとって、今回のトレードは捕手の整備を進めるという点で序章に過ぎないようだ。NPB関係者の間では、今オフのフリーエージェント(FA)市場で、日本球界の勢力図を塗り替えるほどのインパクトがある同時多発的なレギュラー捕手移籍の可能性が取り沙汰されている。
今季の巨人のキャッチャー陣は主戦に大城卓三捕手(31)、バックアップ要員には岸田行倫捕手(27)らが控えている。郡の加入により、一層微妙な立場になったのが日本代表経験もあるベテラン小林誠司捕手(34)である。
昨季限りで4年契約が終了し、今季は7000万円減の推定年俸3000万円で契約更改し、背水の陣で臨む。阿部監督の評価は以前から芳しくないとされている上、ポジションが競合する選手の登場で、出番はさらに減少することが予想される。
さる在京セ・リーグ球団編成担当が今後を展望する。
「小林はトレード要員になってくるのではないでしょうか。相手があることですから、たとえシーズン中の7月いっぱいまでに成立できなくても、オフもトレードが模索され、まとまらなければ本人が出場機会を求めて自由契約を要望する可能性もあります」
ただ、現在の巨人では小林どころか大城ですら、その座は安泰ではないという。
開幕前にワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場した昨季は大きく飛躍を遂げた。順調なら今オフに国内FA権を取得するにもかかわらず、球団からの今季契約のオファーは単年にとどまった。原辰徳前監督の直系である東海大相模高(神奈川)、東海大出身で、阿部政権下ではこれまでのような“優遇”はないということだろうか。
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