他局にも波及する「不適切にもほどがある!」効果 岐阜県町長の「頭ポンポン」も
「頭ポンポンは『不適切』?」 “セクハラ”めぐり日テレとフジのニュースで女性出演者が問題提起
ドラマの人気は、実際のニュースについても、その「ふるまい」が適切か否か考えるヒントの役目もはたすようになっているのかもしれない。岐阜県岐南町の小島英雄町長が「99以上のセクハラなど」を指摘された際には、女性たちが怒りの声をあげていた。
フジテレビ夕方ニュース「イット!」(2月28日)は町長の行為を「犯罪的」と表現した。
(遠藤玲子アナ)
「これ、すべての行為を見て辞職だけで済まされない。正直、『セクハラ』で一括りにしていいのか?」
(宮司愛海アナ)
「(99の不適切の中には)セクハラの範疇を逸しているものもたくさんあると思うんですが…」
住田裕子弁護士(元東京地検検事)は「セクハラではなく犯罪行為という言い方をしてもいい」と解説し、特に「頭ポンポン」について説明した。
「これ、男性職員にしますか? 女性職員を一人前の社会人として認めずに子ども扱いしている典型的な例。自分の社会的地位が優位であることプラス、性的な嗜好として相手に嫌なことをしている」
日本テレビの夕方ニュース「news every.」(2月29日)でも「繰り返される『不適切』…どうすれば?」を特集。職場でのセクハラについて街の声を集めた。
「上司の脇に座ってお酌をさせられたり、ボディータッチなんて当たり前のことだった。(以前、上司に)肩を抱くとか抱き寄せるみたいな。今みたいにパワハラ・セクハラという言葉もなかった」(50代女性)
「10年前くらいとか学生の頃はあります。職場の上司はちょっと距離感が近すぎるかな」(30代女性)
こうした声を伝えつつ、「頭ポンポン」について、なぜ不適切なのか女性出演者が持論を展開した。
(忽滑谷こころアナ)
「どういう状況にせよ身体に許可なく触るというのはよくないことですよね?」
(市來玲奈アナ)
「ここから感じるのは『自分が…』、とか『時代が…』とかいうことではなくて、相手がどう思うかということをしっかり考えなければいけないですよね」
こうした行為を許してきた職場環境や当事者に対する女性たちの目は相当に厳しかった。
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