「何を見てもあなたを思い出す」――残された妻が、深い悲しみの果てに見いだした“希望”とは
人はみな、一人で生まれてきて一人で死ぬ。それなのに、「一人」を怖れるのはどうしてなのだろう。きょうだいや友人、仕事仲間を失う悲しみは想像を絶するものだ。ことに、長年連れ添ったパートナーが10年後、1年後、あるいは1カ月後にこの世を旅立ってしまうとしたら……。
作家の青木冨貴子さんは、かつて「結婚しない女」とまで呼ばれた自他ともに認めるキャリアウーマンだったが、大恋愛の末に13歳年上の夫と一緒になり、それから33年のあいだ仲むつまじく暮らした。...