「愛子さま」おめでたい卒業と就職後でも残る放置されてきた課題とは

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「旧宮家の皇籍復帰」案も

 場合によっては、一家の中で皇族と一般国民という身分の差が生まれることもあり得るというわけだ。

 皇室制度の安定をめぐっては、旧皇族の男系男子を養子に迎える「旧宮家の皇籍復帰」案も政府内で共有されている。明治時代に創設され、戦後に臣籍降下した旧11宮家51人の末裔は現在、一般人として生活しているわけだが、その中の若い男系男子を養子に迎えるというものだ。旧11宮家のうち、その候補がいるのは賀陽家、久邇家、東久邇家、竹田家の4家に絞られているとも言われている。

 その男系男子のどなたかが仮に愛子さまとのご縁があるならば結婚後も皇籍離脱をする必要がなく、さらに男子が生まれた場合には皇位継承権を持つことになるわけだが……。むろん結婚は当人同士の問題で外部がとやかく言うことではない。それが大前提であるがゆえ、議論そのものがデリケートな問題をはらんでいるのは事実である。

 が、皇室制度の安定という大きなテーマを放置していいはずもない。愛子さまの卒業後、様々なシミュレーションが進むことになるだろう。果たして政治は長期的な議論に取り組めるか。

デイリー新潮編集部

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