藤浪晋太郎(29)リリーフ元年で「投手生命」の危機? “制球難”ではない忍び寄るカゲ…「ボラスの餌食」の指摘も
“吸血鬼”の甘言?
米大リーグのメッツに新加入した藤浪晋太郎投手(29)は日米通じ、初めてリリーフとして開幕に臨む。アスレチックスでメジャー1年目を迎えた昨季は、先発を想定した出来高が付いていた。今季は35試合の登板から出来高が付くなど、契約合意時に藤浪、球団サイド共にリリーフとしての出番をイメージした。制球難で紆余曲折を経た藤浪が生きる道は、まっさらなマウンドに上がることではなくなったと言える。
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昨季は7月中旬にオリオールズにトレード移籍し、プレーオフ争いの中で中継ぎの一角となり、地区制覇に貢献した。最速は大谷翔平(ドジャース)さえ凌ぐ102.6マイル(165キロ)を出した。日本球界きっての剛腕はリリーフでも大きなポテンシャルを秘め、飛躍が期待される半面、投手生命を危惧する向きさえある。
藤浪は335万ドル(約5億円)で今季年俸に合意した。ここに登板数に応じた出来高が最大で85万ドル(約1億2000万円)付く。一部スポーツメディアによると、35試合で10万ドル(約1500万円)、40試合、55試合、60試合で25万ドル(約3600万円)ずつが追加され、60試合登板で計85万ドル(約1億2000万円)になるという。
これに対し、昨季は5試合、8試合、10試合の登板ごとに10万ドル(約1500万円)の出来高が付いていた。13試合、18試合で各15万ドル(約2200万円)、22試合、25試合で各20万ドル(約2900万円)が上乗せされ、最大でトータル100万ドル(約1億5000万円)の出来高を手にできた契約だった。
米大手マネジメント会社の代理人が指摘する。
「去年のインセンティブ(出来高)は先発で活躍すれば、という内容でした。それが今季は先発に見切りをつけたようで、中継ぎでの活躍を前提としたインセンティブが付いています。藤浪と代理人が方針転換したことを示しています」
藤浪の代理人とは、言わずと知れた「吸血鬼」の異名を取るスコット・ボラス氏だ。ボラス氏は阪神時代の2020年途中にリリーフ転向したことで制球難からの復活が見えていた藤浪に対し、先発でのメジャー挑戦を勧めたとされている。
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