岸田総理が周囲に「自民党が終わってしまう」 政倫審を放置した茂木幹事長を更迭するプランが浮上

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党内調整をサボタージュ

 まさに、党の危機的状況である。本来は党No.2の茂木敏充幹事長(68)が指導力を発揮してしかるべき状況だったが、

「茂木氏は完全に、政倫審に関する党内調整をサボタージュしました」(同)

 なぜか。

「岸田総理は昨年9月、内閣改造・党役員人事にあわせて茂木幹事長の交代をもくろんだものの、麻生太郎副総裁(83)の反対に遭い、茂木氏の留任が決まったという経緯があります。以来、両者は険悪な間柄。今年1月に、総理が麻生氏や茂木氏に事前の相談もしないまま、派閥解散を宣言して以降、両者の亀裂は決定的になっていた」

 続けて言うには、

「党として総理総裁を補佐するのが幹事長の役目なのに、茂木氏は今や総理の“政敵”。最近は次の総理はオレだと言わんばかりに、自身のイメージづくりに腐心しており、昨年末には眼鏡も買い換えています。裏金問題などどこ吹く風で、うれしそうに“眼鏡、新調しちゃった”などと自慢げです」

 この点、政治ジャーナリストの青山和弘氏も次のように明かす。

「茂木氏は昨年秋の時点では、雑誌のインタビューで“幹事長である私が(今年秋の総裁選に)『出る』となれば、『令和の明智光秀』になってしまう”と消極的な姿勢をアピールしていました。ですが、今では周辺に“岸田総理は信頼できない”と口にし、さらに“次の総裁選には何があっても出る。麻生さんも了承してくれている”とまで語るようになっています」

“自民党が終わってしまうぞ”

 総理の座を狙い、職場放棄にまで及ぶようになった茂木氏に代わり、今回、調整に乗り出したのが森山裕総務会長(78)だった。だが、

「森山氏は総理と違って、政倫審は原則非公開であるべきだという考えの持ち主。積極的に安倍派の幹部らの説得に当たったわけではありませんでした」(前出・自民党関係者)

 要するに、岸田総理を支えるべき党幹部は誰一人、事態打開に向けて具体的に動き出さなかったということになろう。

 総理は政倫審の開催が決まるまでの数日間、かなりいら立っていたといい、

「周囲に向かって“(安倍派の幹部らは)説明責任を果たすと口にしていたのに、どうして公開での審理に応じられないんだ。予算成立が遅れたら、自民党が終わってしまうぞ”と危機感をあらわにしていました」(青山氏)

 孤立無援の岸田総理。年度内に予算を成立させる道は、もはや一つだけだった。

 前出・デスクが言う。

「総理自身が全公開での政倫審出席を表明し、安倍派幹部らに同条件での政倫審出席を了承させるという方法以外に、局面を打開する方策はありませんでした」

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