「俺がいなかったら、子どもたちの命は助かっていた」 津波で3人の子を失った木工作家の「あの日」 【東日本大震災】 #知り続ける

国内 社会

  • ブックマーク

 死者・行方不明者約1万8400人――東日本大震災についての「公式」な数字はこのように発表される。災害や事故の規模を知るうえで、こうした概数に意味があるのは言うまでもない。

 しかし一方で、当事者たちにとっては、そんな概数よりも自分の知る「1」こそが、すべてだ。それぞれにとって、その「1」の重みは計り知れない。

 東日本大震災の直後から東北で暮らし取材を続けるルポライター・三浦英之氏は、取材の過程である人物に出会った。

 津波で3人の子どもを失い、「もう生きている意味がない」と苦しんだ木工作家の遠藤伸一さんだ。...

つづきを読む