岸田首相との「分断」が進む麻生副総裁と茂木幹事長の狙いはどこにあるか

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三頭政治になぞらえた

 岸田文雄首相と茂木敏充自民党幹事長との溝の深さが鮮明になってきた。少し前までは、麻生太郎副総裁と共に「三頭政治」などと呼ばれてきたが、いよいよその体制も瓦解しそうな気配があるのだ。茂木幹事長、麻生副総裁の動向も含めてお伝えする。

「茂木氏は元々、岸田首相の後をうかがう姿勢が露骨すぎて岸田首相からかなり警戒されてと言うか嫌がられていました。幹事長を外そうとしたことも何度かあったのですが、その度に麻生氏が“まぁまぁ、そう言わずに”などとなだめてきたという経緯があります」

 と、政治部デスク。

「茂木氏はそういった3人の連携を“三頭政治”とあえて呼んで、外部に積極的に発信していました。共和政ローマ末期に登場した政治体制になぞらえたわけですが、首相を支えると言うよりはむしろ自身の影響力の誇示の方が注目され、首相自身うとましく思っていたことは間違いないでしょう」(同)

派閥解消宣言から

 とはいえ、表向きは平和が保たれていたのだが、そういった関係に決定的なヒビが入ったのが、首相による「派閥解消」宣言だった。

「茂木氏はとにかく“聞いてないよぉ〜”を連発していました。前もって相談がないことへの不快感を示していたわけですね。首相にしてみれば、前もって相談していれば情報が漏れてインパクトがなくなっていただろうといった思いもあるのかもしれませんが。ともあれその後は茂木氏の首相への対応が冷ややかになりました」(同)

 先日、首相も出席して行われた政倫審への茂木氏の対応は、その最たる例だとされている。

「茂木氏がほとんど何もしなかったということです。首相との関係が冷え切っていることは確実でしょう。ただ、それ以上に気になっているのは自派閥の動向の方のようです」(同)

 そもそも茂木氏は派閥を掌握し切れていないとの指摘をたびたび受けてきた。

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