岡田阪神「アレンパ」のカギは外野手と捕手 OP戦6連敗から見えてきた最新チーム事情

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阪神は捕手不足

 監督が厳しく叱責するのは期待の裏返しだろう。もちろん、厳しい“お説教”もある。札幌遠征初戦の3月2日のこと。途中出場した捕手の榮枝裕貴(25)のリードを指して、

「ピッチャーが壊れてしまうもんな…」

 と嘆いたのだ。その理由は、3番手で2イニングを投げた茨木秀俊(19)の投球内容にあった。最初の6回のマウンドは3者凡退に仕留めたが、捕手が坂本誠志郎(30)から榮枝に代わった7回、一変して被安打1四死球3と乱れた。

「茨木は制球にやや難があり、榮枝は変化球を多く要求して立て直そうとしました。直球中心で茨木を乗せた坂本とは対照的なリードでした」(前出・関係者)

 榮枝も反省していたが、正捕手の梅野隆太郎(32)は右肩を故障してしまい、坂本に次ぐ第3捕手が重要となってきている。期待されていた中川勇斗(20)、長坂拳弥(29)も故障しており、阪神は全体的に捕手不足に陥っている。坂本と榮枝の力量差がはっきりした状況から、「序盤戦で躓くようなことになれば、捕手が敗因に挙げられそう」と懸念する声も多く聞かれた。

 投手陣を見渡してみても、西勇輝(33)の調子が上がってこない。大竹耕太郎(28)も昨年オフの手術の影響で調整が遅れている。青柳晃洋(30)は右臀部の違和感を訴え、別メニューでの調整が続いている。伊藤将司(27)は、開幕カードでぶつかる巨人とのオープン戦で7失点と炎上し、リベンジをかけて6日の楽天戦で先発したが、4回70球、2失点だった。

“アレンパ”達成のためには、若手選手の台頭は欠かせないが、岡田監督は開幕ギリギリまで選手起用を考えることになりそうだ。

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