「協会の狙いは元白鵬の追放」「次に不祥事を起こせば…」 宮城野親方と協会が本格的な死闘に突入
宮城野親方が「ヒール」である理由
なぜ、宮城野親方は目の敵にされるのか。
「かねて批判されてきたのが品格のなさです。17年には元横綱日馬富士(39)が起こした傷害事件に同席しながら止めなかったとして減給処分を、優勝を果たした19年春場所の千秋楽では観客に三本締めを促したとしてけん責処分を受けるなど、横綱にふさわしくない言動がたびたび俎上に載せられてきたのです」(前出の記者)
また、現役時代の終盤に実力が衰えてくると、
「立ち合いの際に張り手をかましたり、エルボースマッシュのようなかち上げを食らわせたりと、取り口が汚いとの非難も浴びせられるようになりました」(同)
そして何より、熱心な相撲ファンも口をそろえるのが、記録への疑義だ。
「優勝45回、通算勝ち星1187個という他に類を見ない最多記録が、さほど評価されていないのはなぜでしょうか。数字をもとにすれば白鵬が史上最強の横綱であるはずなのに、あまりそうは言われない。むしろ“ガチンコ横綱”として鳴らした貴乃花と比べて、記録の重みがないといった声が聞こえてくるほどです。宮城野親方が“ヒール”である理由は、決して表面上の品格の問題だけではない」(前出の協会関係者)
断髪式でハサミを入れた中に協会現理事はおらず…
もちろん、宮城野親方にも言い分はあろう。さる宮城野部屋関係者は彼の気持ちをこう代弁する。
「宮城野親方は10年からほぼ毎年、少年相撲の国際大会『白鵬杯』を開催し、後進の育成に取り組んできました。鳥取城北高相撲部と太いパイプを築き、同高出身ですでに十両経験済みの天照鵬(21)や伯桜鵬(20)など期待の若手を入門させてもきた。日本を代表する企業、トヨタの豊田章男会長(67)とも親交を深めています」
既得権にしがみつくばかりの協会幹部たちに比べて、自分は誰よりも努力してきたという確固たる思いを持っているのだとか。
およそ1年前、宮城野親方の断髪式でハサミを入れた面子を見ると、
「政界では森喜朗元総理(86)、鳩山由紀夫元総理(77)、吉村洋文大阪府知事(48)など。芸能界ではYOSHIKI(58)やGACKT(50)など。これらの著名人たちと共に当然、角界関係者もいたわけですが、その中に一人も協会の現理事が含まれていなかったのです。宮城野親方と協会の深い溝を改めて認識せざるを得ませんでした」(同)
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