ここにきて「銀座3兄弟」が足かせに…岸田首相は51人「裏金議員」の処分問題に頭を抱えている
「銀座の処分が重すぎた」
《党則上、処分権限を持つ茂木敏充幹事長は、あくまでも自発的な対応を求める立場。「大所帯を敵に回したくない」(関係者)との思惑がちらつく。当の首相は早くも日和ったのか、官邸で記者団に安倍派幹部を処分するか問われ「明確な説明責任を促すのが第一だ」と慎重姿勢》
茂木氏は、裏金問題と銀座3兄弟問題が“リンク”することだけは絶対に避けたいと考えているようだ。
読売新聞オンラインは2月3日、「自民関係議員聴取、成果に疑問の声…茂木氏は銀座通いで3人離党したのは『厳しかった』」との記事を配信した。
《東京・銀座のクラブ通いが判明した議員3人は離党したが、茂木幹事長は1日のBSフジの番組で「今までの基準からすると厳しかった」と述べ、参考にならないとの考えだ》
要するに「銀座3兄弟への処分はあまりに重すぎて、今となっては間違っていた。裏金問題の処分は3番目の『党員資格停止』など、もっと軽いものにしたい」と発言しているわけだ。
読売の記事では党内の中堅議員が取材に応じ「銀座通いより裏金の方が重大なのは明らか。それより軽い処分では国民の理解は得られない」と反論しているが、賛意を示す国民は圧倒的な多数に達するはずだ。
何しろ「銀座3兄弟」は自粛というルールを破っただけとも言えるが、裏金作りに手を染めた議員は完全に法令に違反している。国会議員は法令を遵守すべき立場にあるのは言うまでもなく、それに違反した所属議員に党は厳しい罰を与えるべきだろう。
納得しない国民
SNS上の投稿を見れば、国民の多くは裏金議員の51人に対しても最も重い「除名」を望んでいることが分かる。2番目に重い「離党勧告」ですら納得できないという意見も珍しくない。最後にXから、自民党を理路整然と批判している投稿を2つ、引用させていただこう。
《コロナ禍にクラブで会食した議員には『離党勧告』なら、裏金問題に関わった議員はそれ以上重い処分でなければ納得できない》
《コロナ禍の銀座3兄弟は離党勧告でしたので、今回の裏金議員はそれより重い処分を科すのが筋です。離党勧告より重いとなると、除名しかありません(略)金額や人数の多寡は全く関係ありません。脱税ですよ?》
註:逮捕の池田議員、「離党の意思確認できず」スピード処分に…野党「逮捕前にけじめ求めるべきだった」(読売新聞オンライン・1月7日)
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