パチンコが中国人観光客に大人気でツアー会社まで登場! 「訪日するたびに、まっすぐにパチンコ屋へ」

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 その昔は30兆円産業と呼ばれたパチンコ業界も、今では半分以下まで縮小してしまっている。ギャンブル性の高い機種の規制にコロナ禍が追い打ちをかけ、赤字・廃業のホールが増えているのだ。ところが、最近になって一筋の光が差している。

 パチンコ業界誌の編集者が言う。

「インバウンド需要です。外国人の日本観光といえば京都や富士山などが定番ですが、街を歩けば目に入るのがパチンコホール。知り合いの中国人は、訪日中にコロナ禍で足止めを食らったときに、することがなく初めてパチンコをやってみたら大ハマり。最近は、訪日するたび、まっすぐパチンコ屋です」

 考えてみればパスポートの提示は必要ないし、ふらっと入れる。そして勝てば儲かるのだ。気になるのは当然だろう。

「実際、ウィーチャットなど中国のSNSには、日本のパチンコ事情などが書かれた記事もあります。中国語では“弾珠機”などと呼ばれパチンコは広く知られています」(同)

興味を持つ観光客は多いが…

 しかし、それでも現状は入りづらい場所らしい。主に欧米からの観光客をパチンコ店に案内するツアーを催行しているグローバルパチンコの長北真氏が言う。

「以前、349人の訪日観光客を対象にアンケートを取ったことがありますが、パチンコを知っていたのは6割。また、そのうち約45%がパチンコをやってみたいという答えだった。しかし、実際に店に入って遊んだことがあると答えたのは1人だけでした」

 確かに、玉の借り方も知らなければ、どこを狙って打てばいいのかも分からない。それだけでなく、長北氏によると、外国人がホールに入れない三大理由は、〈歓迎されている感じがしない〉、〈お金がいくら必要か分からない〉、〈一緒に行く相手がいない〉なのだという。また、特殊景品の交換所はたいてい分かりにくいところにある。

「それでも最近は中国の旅行社が中国人向けのパチンコツアーを組んでいるケースもあります」(同)

 だからなのか、明らかに中国人観光客と分かるグループがパチンコを打っている姿を見かけるようになった。大手ホールではパチンコの楽しみ方を中国語で案内するサイトを作っているところもある。

 わざわざカジノなんて造らなくてもいい?

週刊新潮 2024年2月29日号掲載

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