「俺が出るまで待っとけよ」東名あおり運転男の暴言はまだ序の口だった…過去には刺身包丁で刺されたり、拳銃で脅された裁判官も【凶暴過ぎる被告列伝】

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刺身包丁で刺された裁判長

 この傍聴人が逮捕された「自称リビア人の男」だ。男は公判が終わっても退廷しなかったため、これを警備員が注意した。すると男は警備員に殴りかかったため、地裁は男の拘束を命令。すぐさま制裁裁判が開かれた。

「裁判長が監置20日の処分を告げると、男は大声を上げて机などをひっくり返して暴れました。さらに裁判長に襲いかかって床に押し付け、法服を破るなどしたのです。地裁は公務執行妨害容疑で刑事告発を行ったため、丸の内署が逮捕したというわけです」(同・記者)

 昭和の時代まで遡ると、もっと酷いケースがある。実際に“お礼参り”が発生してしまったのだ。

「1964年12月、東京地裁の廊下を裁判長が歩いていると、待ち伏せしていた男が刺身包丁で手などを刺し、裁判長は全治2週間のケガを負いました。男は6月、傷害罪で懲役4か月の実刑判決をこの裁判長から言い渡されました。刑を終えて出所すると、逆恨みから犯行に及んだのです」(同・記者)

 1984年8月には男が拳銃を発砲、裁判官を威嚇して拉致。一時監禁したという前代未聞の事件が長崎県大村市で発生した。

監禁された裁判官

「この日、長崎地家裁大村支部の裏庭に裁判官が自転車で出勤してきました。すると男2人が短銃を空に向かって発射して威嚇。裁判官を乗用車に連れて拉致すると、右翼団体の事務所に立て籠もったのです。男2人は右翼団体の構成員で、最終的には不法監禁で現行犯逮捕され、裁判官も無事でした。右翼団体の事務所では土地トラブルが発生しており、所有者が土地明け渡しの仮処分を申し立て、それを大村支部が認めました。結果、団体の車両や看板などが撤去されたのです。この強制執行を根に持った犯行だと見られました」(同・記者)

 なお、東名あおり運転事件の石橋被告は、懲役18年とした一審判決を支持し、被告の控訴を棄却した26日の東京高裁差し戻し控訴審判決を不服とし、即日上告した。

註:裁判長に「俺が出るまで待っとけ」…罪に問われる?“東名あおり”被告発言 専門家は(テレ朝news:2月27日)

【参考記事】

「龍神」名乗る祈祷師裁判は大荒れ!「俺は平清盛の末裔」と叫び1分で退廷(東スポWEB:2017年3月7日)

裁判長に「殺す」監置5日 覚醒剤譲渡 公判中 イラン人被告 制裁裁判=京都(読売新聞大阪朝刊:2013年3月20日)

福岡立てこもり女児刺殺 川村被告、裁判官脅す手紙 報復ほのめかす あす判決(読売新聞西部朝刊:2005年5月25日)

デイリー新潮編集部

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