バブルの再来? 株価4万円目前だが専門家が「投資は控えるべき」と語る理由

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大恐慌前夜

 竹森氏はこのように慎重な見方を示すのである。だがしかし、経済アナリストの森永卓郎氏はより“悲観的”で、

「今の状況はどう見たってバブルですよ」

 と言い切る。

「米国では半導体メーカーのエヌヴィディアのほか、グーグルやアップルなどが実力以上の株価をつけており、“ドットコムバブル”になっている。日本は、その米国の株高に引っ張られるかたちでバブルが起きているのです。今は大恐慌前夜の1920年代末と世の中の空気がそっくり。その頃も、米国では自動車と家電製品の分野でバブルが起きて、株価は異常な高値がついていました」

 もちろん、バブルは必ずいつかはじける。

「暗黒の木曜日と言われている29年10月24日に米国株は大暴落。3年弱で90%も米国の株価は下落しました」

新制度の利点

 現在の株式市場に関する見通しは、かように百家争鳴の状態なのだが、一方で個人投資家を取り巻く状況にも今年、大きな変化があった。旧NISAから新NISAへの移行である。

 経済ジャーナリストの荻原博子氏は、

「NISAの最大の利点は非課税であることです。通常の証券口座であれば、100万円の投資が200万円になった場合、売却時に利益の約2割の20万円が税金として取られてしまいますが、NISAであれば税金が取られることはありません」

 と、新旧NISAに共通のメリットを挙げた上で、

「旧制度では“つみたてNISA”(限度額800万円)と“一般NISA”(限度額600万円)は併用できませんでしたが、新制度では“つみたて投資枠”と“成長投資枠”を併用でき、合計の生涯投資枠が1800万円まで拡大されました。また、旧制度では非課税保有期間は一般で5年、つみたてで20年でしたが、新制度では期間が撤廃されて無制限となりました」

 そう新制度の利点を語る。

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