日東駒専 今年の受験者数に大異変 関係者は「ある意味、事件といっていいでしょう」
交付金は3年連続なし
大学にとって受験料(医学部などを除く一般入試で3万5000円)は大きな収入源だ。それが2万人分も減ると、単純計算で7億円である。また、不祥事が続いた日大は、21年度から昨年度まで3年連続で、文部科学省が配布する私学助成金が全額不交付となっている。
「20年度は約90億円が交付されましたが、おそらく今年も無理ではないでしょうか。私学助成金は全額不交付になると、原則、翌年度も不交付となり、運営が改善したと認められれば、減額率が75%、50%、25%と毎年縮小され、5年後に満額に戻る仕組みです。日大の場合、これまで数々の問題を生じさせた大学の体質が未だ改善された様子は見られず、東洋大のような改革も難しい状況です」
受験料の減少に加え年間90億円の交付金も入らないとなれば、経営問題にも発展しかねないのではないか。
「そうですね。ただ、日大にはかなりの内部留保もあるでしょうし、これ以上、問題が長引かなければ、来年度には志願者数も回復すると思います。いずれ交付金も復活するでしょう。今は手足が縛られて動きたくとも動けない状況ですから」
どう動くというのだろう。
「新たな学部を作ることなどが挙げられますが、文科省に認めてもらわなくてはなりません。今のところ日大が設置した最後の新学部は、16年の危機管理学部というブラックジョークのような話がありますが、日大にはすでにありとあらゆる学部があるので、なかなか大変かもしれません」
東洋大の高笑いが聞こえてくる。