阿部慎之助監督(44)「守護神は大勢」と明言のウラで…前監督の“負の遺産”一掃、菅野でもケラーでもない「代役構想」
原前監督が“反面教師”
「阿部監督は(前監督の)原さんのいいところも悪いところも、全て間近で見てきました。2軍監督時代にはパワハラ気質が球団内部で懸念されたことがありましたが、1軍の監督に就任してからは自ら『変わる』と宣言したように、選手を伸び伸びとプレーさせるようになりました。去年までと違って、キャンプでも選手が監督の顔色をうかがうことはありませんでした。原さんは4番へのバント指示一つとっても、選手にベンチの権力を振りかざす色が濃かったように見受けられましたが、阿部監督は原さんを反面教師にとにかく変えようと、独善的な采配は戒めていると聞きます。西舘をプレッシャーがかかるクローザーに据えても、うまくフォローしながら起用していくのではないでしょうか」
元監督が続ける。
「大勢の復帰までは西舘の抑えが理想で、復帰しても機能していれば大勢とケラーで七、八回をまかなうこともあり得るでしょう。去年は『魔の八回』と言われ、終盤に逆転を許すことが非常に多かった。チームにとって勝ちゲームをひっくり返されることは一番ダメージが大きく、単なる1敗では済みません。阿部監督も終盤の継投を立て直さない限り、優勝はないと分かっていることでしょう。(昨季4位で)挑戦者の立場ですから、新人を抑えにするとか思い切った策を打てばいいと思います」
巨人は3月29日の開幕戦(東京ドーム)で、昨季覇者の阪神に挑む。球団史上初の捕手出身監督はルーキー守護神に勝利の瞬間を託すことになるのか。開幕3連戦の戦いぶりは今季の巨人を占うと言っても過言ではないかもしれない。