「岸田首相」秘書官 「銀座高級クラブ通い」の原資は官房機密費か ホステスと「同伴もアフターも」でもクビにできない理由とは

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機密費の管理は

 永田町には領収書が不要のカネがいくつかあり、その1つが官房機密費。管理は官房長官の専権事項との話もあるが、具体的にはどういったものなのだろうか。

「実際に管理しているのは、内閣官房に置かれる内閣総務官室です。トップの内閣総務官はキャリアの次官クラスが務めることになっています。もっとも、機密費を収納する金庫の管理は部下が担っており、例えば“首相が必要だと言っている”と秘書官に言われれば特に問題なく拠出されるはずです。そういった実態も踏まえて、“どうせ官房機密費でしょ”との声が強いのだと思います」(同)

 カネに色はついておらず、領収書も要らず誰にも使途を説明していないとなると、本人が認めない限り、実態は不明のままだが、松野氏の一件や裏金問題がくすぶる中、丁寧な説明が必要だろう。むろん説明が可能なら、であるが――。

政務秘書官がコロコロ変わる

 山本氏をめぐっては当然、辞任論が浮上しているが、クビを切るのはそう簡単ではないのではないかとの指摘もあるようだ。

「岸田政権が誕生した2021年10月に山本氏は政務秘書官になりましたが、22年10月に長男・翔太郎氏と交代し、山本氏は岸田事務所に戻りました。が、23年6月、翔太郎氏にスキャンダルが重なったことで事実上更迭され、再び山本氏が返り咲いています。つまり、1年ごとにコロコロ変わってきた政務秘書官が1年も経たずに、加えてスキャンダルでまた辞めてしまうのはどうか? という懸念が官邸内にあるわけです」(同)

 現在、政務秘書官は元経産次官の嶋田隆氏と山本氏の2人体制で、基本的には嶋田氏が司令塔として各方面にパスを回し、パスを受け、政権運営を支えている状況だ。

「嶋田氏の働きぶりがすごく、山本氏は正直ヒマ。だから銀座に頻繁に通えたのでしょう。クビを切るのをためらえば身内に甘いと言われかねず、とはいえ“長年の忠臣”を切りたくはなく、岸田首相としては複雑な心境でしょう」(同)

 ここでも国民不在の議論が展開されそうだ。

デイリー新潮編集部

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