「カイロを便器に流され週に何度も修理」「注意すると逆ギレ」 中国人観光客に人気の白川郷の住民が嘆く「観光公害」

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1000万円のツアー

 これを商機と捉えて早速動き出した業者もいる。

 ズバリ、中国のウルトラ富裕層に的を絞ったお値段1000万円もする日本国内ツアーを売り出したのが、mingle株式会社(本社・富山)だ。同社代表の小林智樹氏(55)に聞くと、

「競合他社がいるので場所などの詳細はお答えできませんが、プランは全部で三つ。一つ目はファミリー向けで本マグロの養殖場で一本釣り上げてもらい、加工場で解体ショーを見学後、鮨屋で職人体験をしながらマグロの食べ比べができます。2番目のプランがご夫婦向けでプロのメイクアップアーティストが全日程同行し、メイクからヘア、洋服のコーディネートまでを全部行います。3番目が最低10人からの団体向け。スキー場を丸々貸し切って遊び、夜には約100機のドローンを飛ばすプライベートショーを鑑賞します」

1万2000円のウニ丼

 すでに1件のプランが成約済で、まもなく旅行が始まる予定なんだとか。

「やっぱり中国人の羽振りはいいですよ。もともとわが社は中国人向けに日本のビジネスを学ぶツアーを扱っていましたが、福島の処理水の問題があっても、来日した中国人は“おいしい海鮮を食べたい”と言う。そこでアンケートを取ってニーズの高いものをプランにしました」(同)

 1000万円ツアーを聞いた後では安く感じてしまうが、やはり日本人では参加をちゅうちょする高額ツアーは他にもある。1万2000円のウニ丼、いわゆる「インバウン丼」で昨今話題の東京・豊洲市場では、高級マグロを買い付けた後、千駄木の料理店でさばき自ら握った寿司を食べる外国人向けツアー(主催・和旅合同会社)が、330米ドル(日本円で4万円台)で用意されているのだ。

 全国を見渡せば前代未聞のインバウンドビジネスが花盛り。ご当地グルメでいえば、日本三大ラーメンの一つにも数えられる福島・喜多方市の名物「喜多方ラーメン」が、今月20日から1杯3000円で売り出された。

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