研ナオコが志村けんや八代亜紀、りりィら“天国の盟友”への思いを吐露「最期の顔が本当にきれいでした……」

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梅沢富美男との舞台は“満身創痍”。リスナーには「私の曲に限らず自由に聴いて」

 そして、’24年も、梅沢富美男が率いる劇団とのジョイントショーが開催される。これは、芝居、歌、舞踊という三部構成で、研ナオコは芝居と歌で出演するのだが、1か月間、ほぼ休みなく連続して行われる劇場公演もあるというから驚きだ。

「十数年前、梅沢さんが声をかけてくれたんですよ。それ以来、自分の歌のツアーも回りつつ、梅沢さんとのお芝居や歌もあって、大忙しですね。ソロのコンサートも、劇場でのジョイントショーもどちらも好きなんですが、ショーのほうは、1日2回公演なんですよ。あれだけものすごい数のスタッフやキャストを抱えていると、(採算面の都合で)2回やる必要があるでしょうけど、私自身は体力的にキツいから、昼公演が終わったら少なくとも30分間はバタンと倒れるように寝ますね。そうしないと夜公演まで持たない。もうね、身体も精神もガタガタで、公演中はさらに体重が減っちゃうんです……。

 なのに富美男は、どんどん太るんですよ(笑)。舞踊ショーなんて早替えの連続で、彼はものすごいエネルギーを使っているはずなのに、終わったあと、ガッツリ食べて飲んで。梅沢さんの劇団で全国を回っていたら、ご夫婦でいらっしゃる方やお客様の年齢層が幅広くなっています。若いお客様が来てくださるようになったり、お互いにいい影響を与え合っているなあと思いますね!」

 そんな中での健康の秘訣は、毎日、白湯を飲むことだと語る。

「毎日欠かさず白湯を飲むと、腸がきれいになっている気がしますね。あと、冷え性なので、そういう方にもとってもオススメです。つい飲み忘れてしまうと、マネージャーから注意されます(笑)」

 最後に、動画サイトやストリーミングサービスをきっかけに研ナオコの楽曲を聴くようになった人たちにメッセージをお願いしたところ、

「今は新しい曲でもいい曲がいっぱいありますよね。私も、『CDTV ライブ!ライブ!』(TBS系)などで最近の若い子の曲を聴いているし、昭和の歌も知っていますから、それぞれのよさを楽しんでいますよ。私の歌以外でも、素敵な曲はいっぱいありますから、みなさんに自由に聴いてもらえれば十分です!」

と答えが返ってきた。ちなみに、近年のアーティストでは、Official髭男dism、Mrs.GREEN APPLE、Vaundy、キタニタツヤ、「あのちゃん」ことanoなどに感心したという。それでも、歌は別物なので、メイク動画のように気軽にアップすることは絶対にしないそうだ。

 こうして話を伺っていると、コントやモノマネなど、バラエティー番組にも多数挑んできて、近年はブログやYouTubeで若い世代にも人気の研ナオコだが、その一方で、音楽面では常に真剣な取り組みを続けている。このバランス感覚があったからこそ、ヒットに固執することなく、後世にまで残るいい曲の数々を発表できたのであろう。

 研ナオコのこうした前向きながらも穏やかな生き方は、あらゆる分野で頑張っている人々の共感を生んでいるに違いない。50年以上も活躍し続けているのは、まさに彼女が努力されてきたことの賜物なのだ。

【INFORMATION】
CD2枚組ベストアルバム発売中
 歌入り/カラオケのCD2枚組『研ナオコ オールタイム・ベスト』が’23年8月より発売中

名作オリジナルアルバム6作品が初CD化
 4thアルバム『泣き笑い』、5thアルバム『かもめのように』をはじめとする6作品が、’23年10月に初めてCD化。配信も同時スタート

研ナオコ×中島みゆき アナログベストが3月発売!
 研ナオコと中島みゆきが生み出した名曲から選び抜いた24曲を収録したアナログ盤『研ナオコ 中島みゆき作品 BEST アナログ』が’24年3月6日、発売決定
<収録曲>
アザミ嬢のララバイ/LA-LA-LA/雨が空を捨てる日は/明日 靴がかわいたら/強がりはよせよ/時代/あばよ/わすれ鳥のうた/ルージュ/わかれうた/杏村から/しあわせ芝居/かもめはかもめ/この空を飛べたら/窓ガラス/みにくいあひるの子/こぬか雨/根雪/ひとりぽっちで踊らせて/りばいばる/ひとり上手/誘惑/ふられた気分/糸

(取材・文/人と音楽を繋げたい音楽マーケッター・臼井孝)

研ナオコ(けん・なおこ)
1953年7月7日 静岡県出身。’71年、シングル「大都会のやさぐれ女」でデビュー。’75年、レコード会社移籍第1弾シングル「愚図」がヒットし、翌年には中島みゆきが作詞・作曲を手がけた「LA-LA-LA」「あばよ」が連続ヒット。以降、「かもめはかもめ」「窓ガラス」など中島みゆき提供作によるヒット曲多数。歌手活動と並行して、CM(『キンチョール』など)やバラエティ番組(『カックラキン大放送』『ドリフ大爆笑』など)でのコントも人気に。’82年にはサザンオールスターズのカバー曲「夏をあきらめて」が、’85年には田原俊彦とのユニット、Toshi&Naokoによるデュエット曲「夏ざかりほの字組」がヒット。近年は、全国各地のコンサートや、梅沢富美男との舞台公演など精力的に活躍中。Xアカウントは(@naokoken77

臼井孝(うすい・たかし)
人と音楽をつなげたい音楽マーケッター。1968年、京都市生まれ。京都大学大学院理学研究科卒業。総合化学会社、音楽系の広告代理店を経て、'05年に『T2U音楽研究所』を設立し独立。以来、音楽市場やヒットチャートの分析執筆や、プレイリスト「おとラボ」など配信サイトでの選曲、CDの企画や解説を手がける。著書に『記録と記憶で読み解くJ-POPヒット列伝』(いそっぷ社)、ラジオ番組『渋谷いきいき倶楽部』(渋谷のラジオ)に出演中。データに愛と情熱を注いで音楽を届けるのがライフワーク。

デイリー新潮編集部

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