「白って200色あんねん」で再ブレーク アンミカの発言は筋が通っていると思う理由

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松本人志の疑惑にも踏み込んだ発言

 ポジティブ思考を売りにするタレントはこれまで何人も いたが、アンミカはその分野の進化の最終形のような存在である。

 アンミカの言うことが多くの人に刺さっている理由は、彼女自身がこれまでの人生で苦労を重ねてきたからだろう。実体験から学んだものがポジティブ思考として結実しているので、考え方に一本筋が通っている。

 いま話題の松本人志の性加害疑惑に関しても、言葉を濁す芸能人コメンテーターが多い中で、彼女だけは女性の立場から告発した被害者に寄り添い、「昔だったらここまで問題にならなかったと言う人もいるけど、昔から嫌なんです」「10年も前のことなのに、というのは言ってはいけない」「ノーと言えない社会が作られていることが問題」と踏み込んだ発言を繰り返している。

 アンミカは明るく、強く、そしてたくましい。彼女のまっすぐで力強いポジティブ思考が、多くの視聴者の心をつかんでいるのだろう。

ラリー遠田
1979年、愛知県名古屋市生まれ。東京大学文学部卒業。テレビ番組制作会社勤務を経て、作家・ライター、お笑い評論家に。テレビ・お笑いに関する取材、執筆、イベント主催など多岐にわたる活動を行っている。お笑いムック『コメ旬』(キネマ旬報社)の編集長を務めた。『イロモンガール』(白泉社)の漫画原作、『教養としての平成お笑い史』(ディスカヴァー携書)、『とんねるずと「めちゃイケ」の終わり 〈ポスト平成〉のテレビバラエティ論』(イースト新書)、『逆襲する山里亮太』(双葉社)『お笑い世代論 ドリフから霜降り明星まで』(光文社新書)など著書多数。

デイリー新潮編集部

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