「厚生労働省は“生活指導省”に改称しては?」 日本初の“飲酒ガイドライン”に「年間360日ビールを飲む」ネット編集者の異論

国内 社会

  • ブックマーク

過度な生活指導にヘイトを抱く人も

「いや、実はあの会社、『より危険なスポーツ』に協賛したいんですよ。日本国内でそんなに危険なスポーツがないのでどうしたものか…と思ってるのです」

 そこで私は自宅に帰り、まとめたのですが、北海道の「雪合戦」、岸和田の「だんじり」、岡山県の西大寺の「はだか祭」、兵庫県西宮市・西宮神社の「福男選び」を挙げました。これには彼も「おっ、いいラインナップですね」と言ったのですが、人間って、危険かもしれないけどバカなことをやる動物なんですよ。

 しかしながら今の厚労省は「とにかく命が大事です。少しでも寿命を減らす行為はやめましょう」的モードに入っている。呑兵衛にとって「ビールは1日ロング缶1本」なんて指導、本当にやめてほしいです。いつから厚労省は国民の娯楽や生活スタイルにいくらでも指導をしていい役所になったのですか?

 コロナで万能感を得たのかもしれませんが、正直貴殿ら厚生労働省の過度な生活指導に対してヘイトを抱く人々も一定数いることは覚えておいてください。

中川淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう)
1973(昭和48)年東京都生まれ、佐賀県唐津市在住のネットニュース編集者。博報堂で企業のPR業務に携わり、2001年に退社。雑誌のライター、「TVブロス」編集者等を経て現在に至る。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』『ネットのバカ』『ウェブでメシを食うということ』『よくも言ってくれたよな』。最新刊は『過剰反応な人たち』(新潮新書)。

デイリー新潮編集部

前へ 1 2 3 次へ

[3/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。