【尾崎豊の生き方】実兄が「豊の曲は“反権力”などという捉え方はしていない」と語ったのは何故か
端正なマスクに、ほとばしる情熱。熱い想いを込めた詞と曲は聴く者の胸を打ち、多くのファンを生みました。アーティストとして突出していただけでなく、若者のカリスマでもあった尾崎豊(1965~1992)。そのあまりにも突然の死は、大きな反響を呼びました。朝日新聞の編集委員・小泉信一さんが様々なジャンルで活躍した人たちの人生の幕引きを前に抱いた諦念、無常観を探る連載「メメント・モリな人たち」。今回は尾崎の人生に迫ります。
バブルへと上り詰めていく1980年代の浮かれた世相に背を向けるかのように、大人社会や管理教育への反抗、自由を訴えた。...