【侵攻2年】「ゼレンスキー大統領の信用は落ちている。今年中に政権が代わるかも…」「今後戦争を続けても対価が高すぎる」来日したウクライナ人・ボグダンさんの本音
前編(【侵攻2年】兵士に給料が全額支給されなくなっている…5年ぶりに来日した、ボグダンさんが語るウクライナの現状)からの続き。
ウクライナでボランティア活動を続けるボグダン・パルホメンコ 氏が5年ぶりに来日し、夢を語った。とはいえ、ロシアの侵攻が続くウクライナには問題も山積しているという。【前後編の後編】
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【写真を見る】「うまい棒」や「貼るカイロ」 見慣れた日本製品が支援物資として戦場で活躍している
――日本の民間からの支援物資は、いまも届いているのだろうか。
ボグダン:毎週、届いています。いまはポーランドとの国境が封鎖されているので、なかなか郵便が届きにくくはなっていますが。
――以前のインタビューでは、日本から届いたインスタント食品や使い捨てカイロが助かるとおっしゃっていた。
ボグダン:この間も日清のカップラーメンが1箱届きましたし、みんな大好きですよ。最初に日本の使い捨てカイロを届けたのは、たぶん僕たちなんですよ。当時はまだ、ウクライナでは普通に売られているものではありませんでしたから。最近はキーウ市にトラック一台分のカイロが届けられたりするようになりました。どこから送られたのかわかりませんが、日本製のカイロです。
――お金の寄付もあるのだろうか。
ボグダン:そうですね。郵送できないもの、バッテリーであるとか医薬品などは寄付してもらったお金で購入し、届けるようにしています。
――この冬は気候的には恵まれているとおっしゃったが、ウクライナの人々はどんな様子だろうか。
ボグダン:追い込まれています。特に今年が危ないと思います。すでに国内に製造生産はなく、経済がボロボロの中、アメリカからの支援も途絶えました。兵士はもちろん一般国民も精神的にボロボロで疲れも溜まっています。そんな中、国は法律を変え、兵士の大規模招集をしやすくしようとしています。もちろん国民からの反発も大きくなっています。
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