【侵攻2年】兵士に給料が全額支給されなくなっている…5年ぶりに来日した、ボグダンさんが語るウクライナの現状

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 ロシアがウクライナに侵攻してまもなく2年になる。その間、ウクライナでボランティア活動を続けるボグダン・パルホメンコ氏が日本にやって来た。彼にとって5年ぶりの国外、5年ぶりの日本だという。【前後編の前編】

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 デイリー新潮はこれまで複数回にわたりボグダン氏に取材を行ってきた。もっとも、それらはリモートでのインタビューだったため直に会うのはこれが初めてだ。約束の時間に5分ほど遅れて現れたボグダン氏は、まずそれについて謝った。

ボグダン:遅れてしまってごめんなさい。オフ会が少し長引いてしまいました。

――2月17日、ボグダン氏は大阪市内の地中海料理レストラン「Cafe ABSINTHE」でオフ会を開催。告知されたのはわずか3日前だったが、100名を超える人が駆けつけたという。オフ会では質問のコーナーを設けた。どんな質問が投げかけられたのだろう。

ボグダン:やはり終戦の仕方であるとか、日本は何ができるのかといった質問でしたね。

――オフ会の店を地中海料理の店にしたのには意味があるのだろうか。

ボグダン:実は以前、僕はこの店で働いていたんですよ。僕は中学卒業まで大阪にいましたが、その後、ウクライナに戻って大学を卒業しました。卒業後はウクライナと日本のどちらで就職しようか迷っていました。ウクライナと日本では入社の時期が違うので、その頃に日本に来て就職活動をしていたんです。でも、お金がないから働かなくてはいけない。そこでこのお店でアルバイトをさせてもらったんです。

――では、昔からの知り合いで?

オフ会会場との縁

ボグダン:実はこのお店のオーナーに迷惑をかけてしまった事があったんです。せっかく雇ってもらったのに3週間で辞めてしまったんです。というのも、当時24時間営業だったお店で、僕は夜のスタッフで、夜10時から朝8時まで働いていたんです。それからバイト仲間で夕食(朝食)を摂って、家に帰って眠ったら、もう働く時間に。昼夜逆転の生活では体がもたないと思って辞めてしまった。

――夜勤は慣れるまで体が辛い。

ボグダン:就職についてもオーナーに相談していたんです。同じ日本企業でも、日本で本社採用されるのと現地採用ではどちらがいいのか。大手日本企業の海外支社で働いた経験があるオーナーは、迷わず本社と教えてくれたんですが、家族と離れたくないと僕は結局現地採用を選んだ。迷惑をかけてしまいましたが、さっきオーナーに改めて謝ったら許してくれました。「あなた、成長したからね」と。

――ボグダンさんの現在の活動をご存知だったからだろうか。

ボグダン:そうなんです。「疲れているだろうね」と気遣ってくれました。

――では改めて、ウクライナの話をお聞かせいただきたい。ロシアの侵攻が開始されてまもなく2年になろうとしているが、それをどう思うか。

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