若貴兄弟の父・貴ノ花は「銭を取れる相撲」を取る力士だった…親子ほど年が離れた兄に鍛えられ、大輪の花を咲かせるまで

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 角界には、親子や兄弟、親戚関係にある力士や師匠が数多い。中でも一般にまで広く知られた兄弟といえば、共に横綱となった若乃花と貴乃花の「若貴兄弟」だろう。だが、2人の父である元大関・貴ノ花も、兄であり「土俵の鬼」と呼ばれた元横綱・若乃花(初代)の背中を追って角界に入っていた。※武田葉月『大相撲 想い出の名力士たち』(2015年・双葉文庫)から一部を再編集

 昭和50年春場所千秋楽。大阪府立体育館を埋め尽くした観客は、横綱・北の湖―大関・貴ノ花の優勝決定戦を待ちわびていた。...

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