複数女性に“性的暴行”容疑の「警視正」が“自殺”か…厳重監視のスキを突いた背景に“留置場を熟知する肩書”

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「留置管理課長」の肩書

 所轄署の副署長、署長、そして県警本部の生活安全企画課長と、岡山県警内で順調に出世を重ねてきた岩本被告。そんな華麗な経歴のなかでも、今回の一件との関連で見過ごせないのが、2019年に就いた「留置管理課長」の肩書だ。

「警察組織における留置管理課とは、留置施設の管理運営と、留置されている被疑者・被告人の処遇に携わる部署です。なかでも、岩本被告が歴任した岡山県警本部の留置管理課長は、県下すべての留置施設に関しての責任を担う重大な立場と言えます」(小川氏)

 実際、岩本被告の自殺を受けて、広島県警本部の留置管理課長が「警察施設内でこのような事案が起きたことは誠に遺憾。再発防止に向け、原因について徹底した調査をする」とコメントする事態となった。

 小川氏が続ける。

「全国的なニュースになっている事件の被告人が留置施設で自殺すれば、署の留置管理課長や係長だけでなく、県警本部の留置管理課長にまで処分が及ぶことも考えられます。また、岩本被告が過去に留置管理課長だったことを考慮すると、留置施設内での自殺を防ぐために注意すべきポイントを熟知していたはず。裏を返すと、どうすれば監視の目を盗んで自殺できるか理解していた可能性もある。そもそも留置場では、被留置人のネクタイやズボンのベルト、書籍のしおり紐に至るまで“ひも状の物”はすべて没収するなど、自殺を防止するために細心の注意を払っています。加えて、岩本被告は“特別要注意者”として厳重な監視下に置かれていました。にもかかわらず、わずかな監視の隙を見て自殺を決行したわけです。かつて留置施設の実態を知る立場にあったことが、今回の一件と無関係とは言えないと思います」

デイリー新潮編集部

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