秋篠宮さまからの“宿題”は手付かず…皇嗣職大夫に就任した吉田尚正氏を不安視する声が上がっている理由

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オウム逃亡犯捜査では結果オーライも

 高橋受刑者とは、元オウム真理教信者で地下鉄サリン事件など数々の教団関連事件で警察庁から特別指名手配されていた男。「オウム逃亡犯最後の1人」と呼ばれ、2012年に17年間の逃亡生活にピリオドを打った。無期懲役が確定し、服役中の身だ。

 高橋受刑者の尻尾をつかんだ警視庁は、矢継ぎ早に次々と防犯カメラの映像を公開。画像は連日のように報道され、一般市民から集まった有力情報で高橋受刑者を追い詰め逮捕につながった。

 その経過は「劇場型捜査」と持てはやされたが、映像公開に当初、難色を示していたのが捜査指揮官だった吉田氏だったというのだ。画像情報の発信を強く求める内部の声に背中を押されるかたちでゴーサインを出し、結果オーライとなったが、

「警備・公安のエキスパートだったから秘密主義で、保秘が大原則との思いが強かったんだと思います。他の殺人事件でも、画像や捜査情報の公開にはいい顔をしなかった印象です」(同関係者)

 悠仁さまには、来春の筑波大学附属高等学校ご卒業を待って成年式が実施される。準備は着々と進められており、41年ぶりの男性皇族の成年式という歴史的大イベントも、とどこおりなくフィナーレを迎えるとみられている。

 だがもう1つの課題である秋篠宮家の情報の正確かつスピーディーな発信は、全く展望が見通せない。「SNSを駆使して迅速な情報公開を差配する吉田さんの姿が、どうしてもイメージできません」(同)ということならば、眞子さんの結婚前と状況は変わらない。

 SNSの活用、広報室との連携……。皇嗣職大夫は皇室全体にも目配せすべき宮内庁特別職の首脳陣でもある。ネット上にあふれる皇室情報の中から、どういった視点で誤ったものをピックアップし、どのように正すのか。皇室を、秋篠宮家を、全身全霊をかけて支えなければならない吉田氏の手腕はいかに。

朝霞保人(あさか・やすひと)
皇室ジャーナリスト。主に紙媒体でロイヤルファミリーの記事などを執筆する。

デイリー新潮編集部

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