「投げ込みが始まったら目立つのはFUJI……」藤浪晋太郎が加入しても、不安いっぱいのメッツリリーフ陣
四球と死球が多い投手がチームメイトに
「藤浪とほぼ同時期に獲得した左腕リリーバーがディークマンです。ディアスをケガで欠いた昨季、ブルペンはアダム・オッタビーノ(38)、ブルックス・レイリー(35)、ドリュー・スミス(30)の3人でまわしていたようなもの。左のリリーバーがレイリーだけだったので、経験豊富なディークマンが期待されています」(前出・同)
ディークマンはタフな投手である。12年間のキャリアがあり、ほぼ毎年50試合以上に投げてきたが、制球難の悪癖は一向に改善されていない。通算662試合で334個の四球と43個のデッドボールをカウントしている。しかし、奪三振数も724。奪三振率と与四球率の両方が高いリリーバーで、藤浪同様、マウンドで投げてみなければ、好不調が分からないタイプだ。
制球難と言えば、同じく新しく加入したオースティン・アダムス(32)も心配だ。21年のパドレス時代に「シーズン24個のデッドボール」をカウントした。これは1922年に記録された23個を塗り替えた大記録であり、昨季は骨折でシーズンの半分を棒に振ってしまった。
「デッドボールのアダムス、制球難の藤浪とディークマンが同じブルペンにいるんですよ。スターンズ氏が編成部長に就任したときに言った『最強ブルペンの作り方を知っている』というコメントはいったい何だったのか」(前出・同)
チームメイトとなる千賀滉大(31)が先発し、制球難の多いリリーバーたちが勝ち試合を潰す可能性もある。とはいえ、100マイル超えのセットアッパーは藤浪だけであり、登板のチャンスは増えるだろう。
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