「タイガー・ウッズ=売れる」ではない? 新ブランド立ち上げも米国ファンの意外な反応

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冷ややかな反応も…

 かくして「Sun Day Red」は、うれしい日の出、輝かしい船出に成功し、「是非とも買いたい」「いつから発売されるのですか?」と心待ちにし始めている人々からの問い合わせが寄せられている。

 その一方で、米ゴルフウィーク誌はゴルフファンからの冷ややかな反応を集めた記事をいち早く掲載しており、これには少々驚かされた。

 X(旧ツイッター)やインスタグラムなどのSNSに寄せられたいくつかのコメントを、そのまま紹介している同誌の記事にざっと目を通してみると、「Sun Day Red」は王者ウッズのブランドであるにもかかわらず、多くの人々はこのブランドから王者の貫禄や洗練性ではなく、どこか大衆的なイメージを感じている様子が伝わってくる。

《Sun Day Redを着て、近くのムニシパル(公営)コースへ行って、102を叩く日が待ちきれないよ》《こんなデザインには1セントも払いたくない》《がっかりした》

 落胆や批判を込めた感想がずらりと並べられていることは、きわめて意外だった。だが、たとえ第一印象が悪くても、その後に大ブレイクするケースはもちろんある。

 小売市場での発売は、メンズが5月1日から、その後にレディスとキッズ用、さらにその後にシューズなどのフットギアが続くとされている。

 果たして、売れるかどうか。人気が出るかどうか。ウッズ効果はあるかどうか。すべてはウッズのこれからの成績と活躍次第であろう。

「Sun Day Red」を着たウッズが勝利を挙げたら、そのときこそが新ブランドの本当の「日の出」「船出」になりそうな予感がする。

舩越園子(ふなこし・そのこ)
ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学客員教授。東京都出身。早稲田大学政治経済学部経済学科卒。1993年に渡米し、在米ゴルフジャーナリストとして25年間、現地で取材を続けてきた。2019年から拠点を日本へ移し、執筆活動のほか、講演やTV・ラジオにも活躍の場を広げている。『王者たちの素顔』(実業之日本社)、『ゴルフの森』(楓書店)、『才能は有限努力は無限 松山英樹の朴訥力』(東邦出版)など著書訳書多数。1995年以来のタイガー・ウッズ取材の集大成となる最新刊『TIGER WORDS タイガー・ウッズ 復活の言霊』(徳間書店)が好評発売中。

デイリー新潮編集部

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