【「セクシー田中さん」問題】日テレ「調査チーム」立ち上げに不安の声続々… “実写化”だけでなく“アニメ化”でも原作者とのトラブルが目立つ本当の理由

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原作改変の責任は誰に?

 制作期間だけでなく、もう一つ、実写ドラマとアニメで違う点として「絵コンテ」の存在が挙げられるという。絵コンテとは、登場人物のセリフや動きなど動画のイメージをイラストで表した「アニメの設計図」に当たる。

「アニメ化する際、脚本ができた後に絵コンテ作成の作業を挟みますが、絵コンテによって脚本が大きく変わることもしばしば。つまりアニメの場合、脚本家などより、演出や監督の関与が大きいのが特徴です。だから今回、アニメ畑の人間から見ると、作品により責任を負うはずの演出や監督の存在がスルーされていることが不思議でなりません」

「セクシー田中さん」問題では、脚本家のSNSが「騒動を拡大させた」と指摘される事情などがあったが、それでも原作改変の責任までも脚本家に向けられている点が奇異に映るという。

「実は今回の問題が起きる前から、アニメ化に際しては“原作に忠実に”という傾向が業界内では強まっていた。理由は、一番の視聴者でもある原作ファンの気持ちを無視したり、裏切ると“アニメ化は成功しない”との考えが主流になってきているためです。一方で難しいのはアニメはビジュアル面でも原作に寄せやすい特色がありますが、実写ドラマはキャスティングこそが重要になってくる点。そのためテレビのドラマ制作部門がアニメ業界と同じ歩調を取るのはそう簡単ではないと囁かれています」(同)

“芦原さんはなぜ亡くなったのか”――。この重い問いかけに、誰が答えられるのか。

デイリー新潮編集部

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