全国3位でも宇都宮は「餃子の街」 「順位は関係ない」と語る揺るがぬプライドの源
“先輩”としてレクチャー
ライバルの浜松、宮崎両市ともいがみ合っているわけではない。「互いに餃子文化を育てよう」とし、20年に発足した「宮崎市ぎょうざ協議会」が宇都宮餃子会を見学しに来た折りには「どのような取り組みをしていくべきかなどのレクチャーもした」と明かし、餃子の街の先輩としての風格すらある。
今や多くの餃子店に県内外からの観光客を含め、多くの人が押し掛ける現状。300円程度から食べられることもあり、出張に来た人も、新たに昨年8月に開業した次世代型路面電車LRTに乗りに来た人も、宇都宮市を訪れた人ならば餃子を食べに行くハードルは限りなく低そうだ。
それだけに「呼び込みなどしなくても、多くの人が来てくれるということは店側のおごりにもつながりかねない。そうならないよう組合員には声高に話している」と鈴木氏は戒めるが、「他地域との間ではなく、地域内で競い合うべき」とも話すあたりに、餃子の街としての矜持が、家計調査の結果によって揺らぐことは、今後もなさそうだ。
