4歳の我が子を“毒殺容疑”で両親が逮捕 「浅草20億円資産家ホテル経営一家」で起きていた「もう1人の不審死」
働かずに暮らせる悠々自適な暮らし
二つの「金のなるビル」を所有する夫妻は、悠々自適な暮らしを送っていた。一つは事件現場にもなったマンションだが、
「浅草駅から徒歩5分ほどの好立地で、家賃収入は月に200万円以上はあるのではないか」(地元不動産業者)
もう一つは、このマンションから3キロほど離れた、浅草駅から徒歩2分の9階建てのホテル「浅草ホテル 旅籠」。30室ある部屋は全室畳張りで、障子や文机などの設備もある和風の内装になっている。そう聞くと旅館のようなイメージが湧くが、実態は朝食に軽食が出るだけのビジネスホテルだ。
「料金は変動式で、8000円から1万5000円くらい。最近は浅草観光を目的としたインバウンド客でほぼ満室状態と聞いています。こちらも月に800~1,000万円くらいの売り上げがあったと推定できる。どちらのビルも収益性が高く、8~10億円くらいの価値がある」(同)
マンションは02年、ホテルは12年に、いずれも健一容疑者の父・勇氏が建てた。マンションは18年に勇氏が死去した後、健一容疑者が相続。ホテルは「ホソヤ産業株式会社」が所有しており、勇氏の死後、健一容疑者が同社の代表を務め、志保容疑者も取締役に名を連ねている。
ゴミ屋敷
ホソヤ産業は67年に健一容疑者の父・勇氏が創業した会社だ。
「もともとは浅草に多い皮革の卸や加工業を手がける会社でしたが、徐々にホテル・不動産経営へシフト。皮革業は数年前に畳んだ」(同)
健一容疑者は姉が2人いる長男で、Facebookには、東京都北区のミッション・スクールの男子校を経て、東洋大学経済学部に進学とある。05年にホソヤ産業の取締役に就任。志保容疑者と結婚したのは09年で、その後、1男2女が誕生。美輝ちゃんは最後に生まれてきた末っ子だった。
近隣住民は一家の暮らしぶりをこう振り返る。
「健ちゃんは結婚してからしばらく実家を離れていたんですが、数年前にお嫁さんと戻ってきて家業を手伝うようになった。お母さん(註・健一容疑者の母親)は健ちゃんのお嫁さんについて、『あんな片付けができない女性はいない。健一が可哀想で仕方ない』と話していた。そのくらいゴミの山で家の中はぐちゃぐちゃだったみたいです」(同)
おぞましい事件の内容を知ると、夫唱婦随な様子で肩を寄せ合っていた2人がただ不気味に見えてくるのである。