小学校卒業と同時に貴ノ花を訪問、直談判…貴闘力の相撲人生はとにかく劇的だった
平成3年の夏場所、18歳の貴花田に続いて横綱・千代の富士に土を付けた貴闘力。大横綱の「現役最後の対戦相手」となった運命は、貴闘力の劇的な土俵人生を象徴していたのかもしれない。幕尻からの優勝、弟子の大麻所持疑惑、野球賭博による相撲協会からの解雇……波乱の人生を歩んだ名力士を振り返る。※双葉社「小説推理」2011年5月号掲載 武田葉月「思ひ出 名力士劇場」から一部を再編集
昭和55年春、人気大関・貴ノ花の自宅に、1人の少年が現れた。小学校を卒業したばかりのその少年の名は、鎌苅忠茂。...