井端監督が本人に打診したが…ロッテ・佐々木朗希は11月の「プレミア12」に出場できるのか

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メジャー移籍を左右する「貢献度」と「印象度」

 プロ野球ロッテ、佐々木朗希投手の動向が世間を騒がせている。

 昨季終了後にポスティングシステムでのメジャーリーグ移籍を認めるよう球団に要望したと報じられ、契約更改がキャンプイン直前まで遅れたこともあってさまざまな臆測を呼んだ。今季の契約を結んだ後の1月27日の記者会見では「将来的にメジャーリーグ(MLB)でプレーしたい」と明言。その圧倒的な能力の高さから、いずれ海を渡るであろうということは誰もが想像できる未来図だが、まだシーズンを通して活躍した経験がないだけに、「日本で文句なしの実績を残してから」という声も上がっている。メジャー移籍の夢に近づくためには、プロ5年目の今シーズンで球団やファンを納得させる働きを見せたいところ。

 まずはシーズンで好成績を残すことが大前提だが、それとともに注目されそうなのが、11月に予定される国際大会「プレミア12」への対応だ。日本代表の井端弘和監督はロッテのキャンプを視察した際、「オファーを出したいと思うのでよろしくお願いしますと伝えました」と、本人に直接出場要請したことを明かした。その後、報道では佐々木について“プレミア12内定”という文字が躍った。

「令和の怪物」はこの秋、日の丸を背負ってマウンドに立つだろうか。

日本のエース格

 プレミア12は世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が主催し、世界ランキングの上位12カ国・地域が出場する大会で、今年で3回目を迎える。日本代表は小久保裕紀監督が率いた2015年の第1回大会では準決勝で韓国に逆転負けし3位に終わった。4年後の第2回大会は稲葉篤紀監督の下で優勝し、21年の東京五輪金メダルにつなげた。

 MLBが主催するワールド・ベースボール・クラシック(WBC)と異なり大リーガーは出場しないものの、国内のトップ選手たちが参加する真剣勝負の舞台で、昨年就任した井端監督にとっては初めての本格的な国際大会。26年春に予定される次回WBCを見据える上でも、代表戦の緊張感を経験できる貴重な機会だ。国内組のベストメンバーで臨みたいところで、佐々木には「日本のエース格」と大きな期待を寄せる。

「昨年までオリックスのパ・リーグ3連覇の原動力となった山本由伸投手が大リーグへ移籍し、能力的に見れば佐々木は今やプロ野球のナンバーワン投手。シーズンを戦い抜いたことがないという不安要素があるとはいえ、元気に投げられる状態なら日本代表のエースになる器で、井端監督が投手陣の柱として期待するのは当然です。そして、それ以上に佐々木出場を待望していそうなのが中継局です。佐々木が投げるかどうかで注目度はまるで違うし、視聴率にも直結するでしょう。戦力的にも興行的にも、日本代表の命運を握る存在と言えます」(スポーツ紙記者)

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