SNSフォロワー数が急増で話題! 中国人観光客を「青森県」に惹き付ける意外な「食べ物」と影を落とす“国内事情”
日本のなかの「異郷」
中国人が「安心・高品質」な日本産食材を求める裏側には「国内の根深い食品汚染問題がある」と話すのは現地の日本人ジャーナリストだ。
「経済発展とともに、中国においても『食の安全性』は昔と比べると格段に向上しましたが、それでも残留農薬や食品添加物の問題はいまも消えていない。なかでも果物は防腐剤など化学物質が広く使用されているとの指摘が以前からあり、中国人にとって“無農薬でおいしいフルーツ”は、庶民には手の届かない貴重品になっている。近年、中国人富裕層が高価な日本産食材を旺盛に買い求めているのも、自国産に対する不安の裏返しといった面があります」
一方、違った角度から興味深いエピソードを披露するのは前出・田代氏である。
「周囲の中国人と話をしていると、彼らが青森を“日本のなかの異郷”として、まるで“少数民族自治区に行く”感覚で訪れているように感じます。青森の雪景色も十和田湖もねぶた祭も“ソコに行かないと見ることのできない”――その希少性に強く惹かれているようです。青森以外にも中国人に人気のスポットは幾つかありますが、変わったところではトヨタの自動車工場や道路上のカーブミラーが挙げられます。トヨタの工場を見学した中国人は『なんて清潔で機能的なんだ』と驚き、日本のカーブミラーを目にして『鏡面を拭いている人を見かけないのに、なぜいつもピカピカなんだ』と目を丸くする。中国のカーブミラーは曇って役に立たないのが普通なので、不思議で仕方ないようです。つまり中国人のツボにハマる“日本のアメージングスポット”は、私たちの想像を超えていくケースもある」
青森にひと足早い“春”は訪れるか。