林官房長官、盛山文科相と旧統一教会のズブズブな関係 「選挙運動を手伝い2週間で2万人に電話」「関連団体が千羽鶴で“応援”」
「さすがに無理がある言い訳」
ここまでの経緯を振り返れば、「旧統一教会関連団体によるものだとは認識せずに参加しておりました」との盛山氏の弁明は何とも虚しく響く。盛山氏とE氏をともによく知る地元支援者が驚きの事実を明かす。
「E氏は盛山氏の初当選(05年)の時からの顔見知りで、他の政治家のパーティーで会うたびにハグをするほど二人は仲がいい。盛山氏は無愛想でとっつきにくい感じなのですが、E氏とはなぜか打ち解けていて、“盛山先生は愛想がないから漫才や落語を研究した方がいい”なんて言われてニコニコとうれしそうに笑っていました。ある時、二人の会話を聞いていたら、盛山氏がE氏に“いつも雑誌を送ってくれてありがとう”と言っていたんです。後でE氏になんの雑誌かと聞いたら『世界思想』でした」
「世界思想」とは平和大使協議会が発行している会員制情報誌で、毎号どこかに文鮮明氏のメッセージが掲載されている。
「私もE氏にもらって読んだことがありますが、一発で“ああ、この宗教ね”と分かりました。あの雑誌が毎号送られてきて、推薦までもらっていて旧統一教会関連団体と知らなかったという言い訳は、さすがに無理がある」(同)
「2週間で2万人に電話をかけた」
これらの問題について盛山事務所に問い合わせたところ、「多くの方々にお目にかかる中で、その一環として御指摘の集会に伺い、推薦状を受け取ったのではないかと思う」と回答。また「選挙支援を依頼した事実はない」とした上で、「当時、当該団体が旧統一教会関係団体であるという認識がありませんでした」と繰り返した。盛山氏には、ぜひ改めて自身が写った写真を見返していただきたい。なお、世界平和連合や兵庫県平和大使協議会を通じてD氏とE氏に取材を申し込んだが回答はなかった。
17年と21年、2回にわたって盛山氏の選挙運動をしたという信者の女性はこう語る。
「選挙運動ができる間、朝の9時過ぎに集合して、十数名の女性たちで“盛山先生のために電話かけをしましょう”と決起集会を開きます。それで夕方の5時までみんなで手分けをして、“盛山先生をよろしくお願いします”と電話をかけ続けました。そこで一旦終わりますが、8時までは電話をかけてもいいというので自宅に帰ってからも時間ギリギリまで電話をかけました。2週間で2万人くらいにかけたんじゃないでしょうか」
以上のような旧統一教会信者たちの“力添え”を、林官房長官や盛山文科大臣は「うそ」をついてまで闇に葬っていた。両氏は旧岸田派の中でも、岸田首相の側近中の側近だ。ということは、政治家としての自身の保身とともに、岸田首相に火の粉が及ぶことを避け、政権を守るための「うそ」だった可能性はないか。旧統一教会問題では、安倍元首相をはじめとする旧安倍派(清和会)所属議員が目立って取り沙汰されていたが、もしかしたらそれは表面的だったのかもしれない。
旧統一教会をめぐる政治家たちの説明にはまだまだ多くの「うそ」がありそうだ。