林官房長官、盛山文科相と旧統一教会のズブズブな関係 「選挙運動を手伝い2週間で2万人に電話」「関連団体が千羽鶴で“応援”」

国内 政治

  • ブックマーク

教団の関連団体幹部が贈った千羽鶴

 話を冒頭の写真に戻そう。林氏に「必勝」と掲げられた千羽鶴を手渡しているスーツ姿の男性を仮にA氏と呼ぶ。その隣にいる男女はそれぞれB氏、C氏とする。実はこの3人は旧統一教会の信者である。それだけではない。A氏は教団関連団体「世界平和連合」の事務総長(肩書きは当時、以下同)で、銃撃される原因となる「ビデオメッセージ」を安倍元首相が送った教団関連団体UPF(天宙平和連合)の幹部。B氏とC氏も世界平和連合山口県連合会の本部長と事務局長である。

 では、なぜ自民党との蜜月関係が指摘される教団の関連団体の幹部たちが、林事務所に“必勝千羽鶴”を持参して訪れたのか。その答えはこの写真が撮られた日付が物語っている。

“応援します”

 この頃、林氏は参院から衆院山口3区への鞍替え出馬を表明、もともとこの選挙区から10期連続で当選していた河村建夫元官房長官と激しい「公認争い」をしていた。つまり、世界平和連合としては「林氏支持」であるという意思を伝えにやってきた時の写真なのだ。林事務所関係者が面会時の様子を明かす。

「会談は1時間弱行われて、林氏とA氏が主に話をしていました。お互い東大出身ということで、学生時代の思い出話から始まって最近の国際情勢や憲法改正、さらには彼らが推進している日韓トンネルなど幅広いテーマを論じていました。A氏らから中国や韓国との関係についての見解を問われて、林氏が“知恵深く付き合っていかなければいけない”“韓国の国会議員とも付き合いは深い。韓国との友好関係を推進する立場だ”という趣旨を回答。最後にA氏らは“応援します”との意向を林氏に伝えました」

 さて、ここで大事なポイントは、林氏は意見交換をして「応援します」と言ってきたA氏らについて、教団関連団体の人間だと把握していたかということだ。自民党山口県連関係者は「分からないわけがない」と断言する。

「当たり前ですが、A氏らは意見交換の前に、UPFや世界平和連合の設立経緯や理念、活動目的を伝えています。当然、韓鶴子総裁の名前も出しているはずです。さらに言えば、この面会をセッティングした林氏の元秘書が、宇部市内の教会にまで来ているわけですから、林氏が知らないはずがないでしょう」

 その元秘書とはこの写真の一番右端にいる、篠崎圭二・宇部市長だ。「毎日新聞」(22年9月2日付山口版)によれば、林氏の応援もあって20年11月22日の宇部市長選で初当選をした篠崎市長は、この選挙の前後に旧統一教会の施設で信者が50人ほど参加した集会に出席をしている。それから1年も経過していないタイミングで、篠崎市長が自分の「親分」である林氏に面会相手の素性を伝えないことなどあり得ないであろう。

次ページ:なぜ「うそ」をついた?

前へ 1 2 3 4 5 次へ

[2/5ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。