能登半島地震で台湾から約25億円の寄付金 「124」の数字が注目 なぜこんなに多くの額になったのか
弱者を助ける台湾人
同じ“中華圏”であるにもかかわらず、台湾とは異なり、能登半島地震で中国が多額の寄付を発表することはない──思わずこんなことを考えてしまうが、これは台湾の人々にとっては、失礼にあたる可能性があるという。
「台湾の中には『私は台湾人であり、中国人と一緒にしてもらっては困る』と考える人も少なくありません。そして台湾では『他者に優しくしよう』、『弱者を助けよう』という考えが強固なものとしてあります。一方、中国は激しい競争が蔓延する格差社会であり、貧富の差は大きく、弱者に対する社会保障制度は脆弱です。中国で他人に同情している暇はありません。そうした中国と台湾の社会システムの差が、寄付金額の違いとなって現れたのではないでしょうか」(同・矢板氏)