「セクシー田中さん」芦原妃名子さんが愛したポーカーと仲間 「先生はいつも優しく私たちの話に耳を傾けていた」30代OLが語る思い出
人気漫画家・芦原妃名子さん(享年50)の死が、ネット空間で波紋を広げている。背景には”脚本トラブル”があったとされ、SNSには出版社やテレビ局の責任を追及する声が絶えない。都内の企業に勤めるA子さん(30代)はそんな喧騒から離れたところで、在りし日の芦原さんを思い浮かべている。出会いは3年前、共通の趣味である「ポーカー」を介してだった。
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お菓子やお酒を持ち寄って…
ポーカーはいま若者たちの間で大流行しているカジノゲームだ。都市部のあちこちに愛好家の遊び場としてアミューズメントカジノが乱立。一攫千金を夢見て、海外のカジノで開催されているトーナメントへ旅立つ日本人も増えている。
著名人でも趣味をポーカーとする人が増え始めているが、芦原さんもその内の1人で、「金を賭けない」ルールを徹底した仲間たちのゲームに顔を出していた。
「知人宅に週末、お菓子やお酒などの手土産を持ち寄り、おしゃべりしながらゲームを楽しむのです。そんな集まりに先生もよくいらしていました」(A子さん。以下同)
ポロっと溢す言葉が“面白くて可愛らしい”
参加者の年齢は様々。職種はサラリーマン、OLなどのビジネスマンに偏っていたが、芦原さんは自然と場に溶け込み、参加するときは7~8時間くらいプレイしていたという。
「『セクシー田中さん』の作者だってみんな知っていたし、先生も隠していなかった。ただ、先生は著名な漫画家という素振りは全く見せませんでした。どちらかと言えば口数の少ない穏やかな人で、仕事の話も聞かれたら答えるだけ。みんなヒナさんと呼んでいました」
腕前もなかなかで、
「理論に基づいたオーソドックスなプレイスタイルで、ポーカーフェイスがうまい。チップをみるみる増やしていました」
白熱した勝負が終わると途端に相好を崩して、仲間とポーカー談義にふけるという。
「“あちゃー、(ブラフが)バレたかぁ”みたいなことをポロッと言うのですが、その言い方が可愛らしいのです。勝っても負けてもいつも笑顔。嫌味なところが全くないからみんな大好きで、“ヒナさんがやりたいって!”と招集がかかることもありました」
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