映画「帰ってきたあぶない刑事」は5月公開 いまも根強いファンがいるのはなぜか

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根強い人気の理由

 主演の舘ひろし(73)演じる鷹山刑事(タカ)と、柴田恭兵(72)の大下刑事(ユージ)。そして、脇を固める仲村トオル(58)の町田刑事(トオル)に、浅野温子(62)の真山刑事(カオル)と、今回も主要キャストはそのままだ。彼らが勤務するのは、神奈川県警港署。

「港署の『セクシー大下』、『ダンディ鷹山』を名乗る通り、二人はDCブランドのスーツをビシッと決め、サングラスも似合う。緊迫した場面でもジョークを欠かさず、アクションも体当たり。コメディっぽい演出もある異色の刑事ドラマでした。現在は50代から60代の層にハマった人が多く、タブカラーワイシャツのファッションにサングラスなど、お二人を真似る若者も多くいました。特に、舘さんがタバコを吸う時に使っていたパイプが描かれた箱型マッチはどこで売っているのか、あちこち調べましたね」(テレビ情報誌編集者)

 また、劇中で主に柴田がハンドルを握った覆面パトカー・日産レパード(ゴールドメタリックツートンカラー)も、コールサインの「港303」と共に人気を集めた。

「タカとユージの上司、近藤課長を演じた中条静夫さんも忘れられません。いつもガミガミ怒っているようでいて、タカとユージの捜査活動を見守っている。お約束のセリフ『ばかもん!』も懐かしい。“パパさん”こと山西道弘さんや、取り調べで被疑者に無表情なまま『吐けぇ~っ』と言いながら、自供に追い込むベンガルさんもよかった。脇役もしっかり存在感がありましたね」(50代のあぶデカファン)

 また、構成や演出面でも、視聴者に強いインパクトを与えた。

「オープニングテーマはとてもリズミカルなだけでなく、恭平さんが劇中で犯人を走って追跡する際に流れる『RUNNING SHOT』や、エンディングで流れる舘さんの『冷たい太陽』、『翼を拡げて~OPEN YOUR HEART~』、さらに劇中歌に様々なアーティストの曲がBGMとして流れました。全体を通して、一言でいえば“オシャレ”なんです。恭平さんの走る姿はとにかくスタイリッシュ。バイクアクションも多かった舘さんは拳銃を撃つ際、銃を持たない左腕を胸に当てながら撃つようにするなど、ポージングをかなり研究したそうです」(前出・テレビ情報誌編集者)

 最新作では、刑事を辞めてニュージーランドで探偵になっていたタカとユージが、横浜に戻って探偵事務所を開く。最初の依頼人として現れる彩夏(土屋太鳳)は、二人のどちらかの娘だった――意外な展開から始まるという。

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