「選挙のお礼で韓国旅行に」県議らを買収した疑惑が 内閣府副大臣に“議員辞職級”スキャンダル

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旅費の徴収方法は「分からない」

――各議員の分は後で工藤さんが徴収したのか?

「各議員に請求してよねという話をツーリストラボにした」

――ツーリストラボが各議員から徴収した?

「全部こっちが集めに行くの面倒くさいもん」

――ツーリストラボが各議員から集めた金を工藤さんが受け取ったということ?

「うんうんうん。そういうふうに相殺したはずだ。(ツーリストラボの)社長と直接会って現金の受け渡しをした覚えはないけど、確かそうだったと思う」

――私的な旅行だから収支報告書に載せていない?

「そういうことだ。愛知県第四選挙区支部の研修だったらそれで出して、計上するけれど、みんなで和気あいあいの旅行だった。だから“工藤ちゃん出しておいてくれ”と」

――ツーリストラボが各議員から徴収した金をどうやって戻してもらったのかは分からない?

「分からない。振り込みなのか現金で持ってきたのか、覚えてない」

――金を受け取ったなら通帳などに記録が残されているはずでは?

「いや、ないんじゃないかなぁ。前回の選挙が終わった後に金庫番が辞めて、通帳がシュレッダーされちゃったから困ってんだ」

どちらか、あるいは両方の言い分が虚偽

 直江県議の証言と同様、怪しいことこの上ないのだ。しかも肝心の旅行代金について、直江県議は工藤副大臣の秘書に渡したと言い、工藤副大臣は、旅行会社が各議員から徴収したと主張する。どちらがうそをついているのか。あるいは、両方共に虚偽なのか……。

 前出の上脇氏が言う。

「公選法で禁止されている買収や、選挙区内の人に寄付する行為の公訴時効は3年。今回の件は時効が成立しているとはいえ、言語道断です。私の見解では議員辞職すべき事柄で、副大臣の職を辞すべきだというのは言うまでもありません」

 麻生派の工藤副大臣の罷免を巡って、岸田総理と麻生副総裁の戦いはさらに激化するのか――。

週刊新潮 2024年2月1日号掲載

特集「『岸田vs.麻生』権力争奪の“火薬庫”」より

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