「選挙のお礼で韓国旅行に」県議らを買収した疑惑が 内閣府副大臣に“議員辞職級”スキャンダル

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“確か返した”

 彼らの“ボス”的な立場で、工藤副大臣も頭が上がらないという直江県議は自宅で取材に応じた。

――旅行代金を支払っていないと聞いているが?

「俺は払ったと思っとるよ」

――“思って”いる?

「うん」

――韓国に行ったのは覚えている?

「行ったかなぁとは思うけど、覚えてないわ」

――いつどのように払ったかは覚えている?

「払った覚えはあるけど。どういう形でかは……」

――工藤氏の事務所に?

「だろうなぁ」

――払っていれば領収書などをもらうのでは?

「証拠はないわ。覚えがないんだから。そそそ、それが事件になるの?」

――自分で持って行って支払った?

「そういうような思いがあるな。うっすら記憶がある。確か返したと思うよ」

――もし払ってもらっていたら公職選挙法違反になる。

「おごってもらったらいかんというのは分かっとる」

――返した記憶はない?

「返したという思いだわ。気持ちだ、今思うと」

 返したという明確な記憶はないものの、その“気持ち”はあると言い張るのだ。ところが、しばらくして再び自宅を訪れると、

「やっぱり思い出したけど、返したわ。事務所へ。確か、封筒に入れて秘書に渡したわ。女房も“確か返したと思う”って言ってるし」

 急に記憶が喚起されたとは、いかにも怪しいと言わざるを得まい。

副大臣も怪しい弁明

 工藤副大臣本人はどう弁明するのか。

「これは言っておきますけど、買収でも何でもない。そもそも前から(韓国に)行こうという話はあったんです。でもそれが延びて、この日付じゃないと行けないわなといって行っただけ」

――選挙のお礼ではない?

「全くない。あの時は僕も空いている日程がなかったから、夜に韓国に入って、食事してそれっきりなんです。次の朝に日本に帰ってきている」

――旅費は工藤さんが最初に全額支払った?

「そう、まとめて払った。でも2泊の人だったり前乗りの人だったりで、料金がバラバラじゃない。だから(議員)それぞれ(後で)払うからってことで、(私が)全部払ってるんで」

――請求書の宛名は「第四選挙区支部」になっている。

「ちゃう……第四選挙区支部(で支払った)というわけではなくて、一応送り先をそういうふうにしておいてとしただけ」

――カジノにも行った?

「夜にワーッと韓国に入ってご飯を食べて、先輩たちがカジノをやってるからハアハアと見てそれだけ。そもそも博打が好きじゃねぇ。あれは根気がいるから」

――(請求書を見せながら)176万円を工藤さんが払ったということでいい?

「払ったと思う。(出どころとして)どこから払ったのかは定かじゃない」

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