「選挙のお礼で韓国旅行に」県議らを買収した疑惑が 内閣府副大臣に“議員辞職級”スキャンダル
「買収目的と断定できなくとも違法」
旅行に行ったメンバーは工藤副大臣の選挙を手伝っただけではなく、全員が彼の選挙区の有権者でもある。
「選挙運動を頑張ってもらったお礼に旅行に連れて行ったのが事実なら事後買収にあたり、公職選挙法違反となります。買収された側も被買収の罪に問われる可能性がある行為です」
そう指摘するのは、自民党派閥の裏金問題を告発した神戸学院大学教授の上脇博之氏だ。
「また、公選法では候補者が選挙区内の人に対して寄付することを禁止しています。ですので、買収目的の旅行と断定できなくとも違法ということになります」
ちなみに工藤副大臣が代表を務める自民党支部や政治資金管理団体の収支報告書を調べたが、この旅行についての記載はなかった。
「記憶がない」と繰り返す参加者たち
旅行の参加者たちは何と言うか。坂野元市議は、
「ソウルかー。行った記憶はあるけど、工藤君おったかなぁ。カジノは連れて行ってもらったけども。(旅行代金は)俺は覚えとらんなぁ」
〈専用車〉にて移動し、〈生カルビコース〉や〈韓定食〉を堪能したばかりか、カジノまで楽しんでいたのだ。
「ヒルトンに泊まった時に、セブンラックというカジノがあって、行ったことは覚えています。せっかくなので体験で賭けてみたのも覚えています」
そう話すのは服部市議。
「(旅行代金は)いや、さすがに昔の話なんでね。(自分で払ったことを示す)領収書があればそれを見せれば済む話だと思うんですけど、そもそもそこまで前のことの証拠を見せてくれと言われても……」
吉田市議は「記憶がない」と繰り返すのみ。
藤田市議も、
「記憶にないなぁ」
と繰り返していたが、費用が工藤副大臣持ちだったことを指摘するとなぜか、
「おお~」
そう驚いてみせた上でこう強弁するのだった。
「俺は工藤とはそういう付き合いしてないので」
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