“元新人王”は輝きを取り戻せるのか? 復活が期待される「セ・リーグ6選手」
中日からDeNAに移籍の「元新人王」
2年連続Aクラス入りを果たしながらも、なかなか優勝が遠いDeNA。チーム事情を考えても、復活が待望されるのが、京田陽太ではないだろうか。移籍1年目の昨シーズンは、ショートとしてチーム最多となる62試合にスタメンで出場したが、打率.227、1本塁打、9打点と寂しい成績に終わっている。
他球団の編成担当者は、京田についてこう話している。
「守備に関しては、まだまだセ・リーグでもトップクラスの力があると思います。気になる点は脚力ですね。(新人王を獲得した)入団当時に比べると、明らかに落ちているように見えますし、守備範囲が狭くなっています。ただ、DeNAは脚力のデータを定期的にとっているようですし、年齢(今年で30歳)を考えても、まだ改善できるはずです。京田が1年を通じてショートとして高いパフォーマンスを発揮できれば、DeNAにとって大きいと思いますね」
DeNAのショートは、昨年、ルーキーで21試合に先発出場した林琢真に加えて、ドラフトで東洋大の石上泰輝を獲得するなど、競争が激しくなっている。京田には、かつての新人王の意地を見せてもらいたいところだ。
元「侍戦士」は「巨人」再建のキーマンとなるか
続いて、2年連続Bクラスからの巻き返しを図る巨人。菅野智之や丸佳浩、梶谷隆幸ら大物選手もさることながら、筆者はチームの将来を考えて、ソフトバンクからトレードで移籍した高橋礼の復活を期待したい。
高橋礼は、プロ2年目の2019年に先発で12勝をマークし、新人王を獲得した。オフに行われたプレミア12では侍ジャパンに選出されて、優勝に貢献している。翌年は、チーム事情からリリーフに回り、52試合に登板して4勝、23ホールドと活躍している。
それ以降は成績を落とし、過去2年は一軍で0勝と不甲斐ない成績に終わっている。とはいえ、昨年の二軍の成績を見ると、7勝1敗で防御率は1.24と圧倒的な数字を残している。これは、復活に向けて好材料だろう。アンダースローで140キロ前後の速球を投げられ、先発、リリーフで実績を積んでいることは大きな強みであり、チーム再建に向けたキーマンになりたいところだ。
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