70代で空中ブランコに挑戦 喜寿記念ライブに臨む中尾ミエが語った「70代は老け込む年齢じゃない」
公園で雲梯にぶら下がって筋トレ
70代に入った令和元年と、3年後の令和4年に出演したミュージカル「ピピン」では、空中ブランコでのアクロバットにも挑戦。3メートルの高さで揺られ、逆さまの状態で美声を披露する姿は喝采を浴びた。
「お話を頂いた時は“エーッ!”と驚いたけれど、“中尾ならできる”と思って依頼してくれたんだから、“やるしかない!”って思ったワケ。舞台の稽古に入る前からスポーツジムだけじゃなく、自宅近くの公園で雲梯にぶら下がって筋肉を鍛えました。私もプロだから、単に“できます”という程度じゃダメ。自分がプロとして満足できる最高のものを提供しないと、お客さまには喜んでいただけない。あの挑戦で新しい一面を見つけて、世界が広がったと感じています」
「70代は老け込む年齢じゃない」
今回の公演には、平成27年から令和元年にかけて中尾が主演とプロデュースを担ったミュージカル「ザ・デイサービス・ショウ」の共演者がゲスト出演する。正司花江(87)、光枝明彦(86)、尾藤イサオ(80)、モト冬樹(72)の四人がステージを盛り上げる。
「声をかけたら出てくれることになって。五人の合計年齢は400歳を超えるけど、また元気な四人とロックバンドができる。いまからとても楽しみです」
ステージでは、何度も衣装を替える予定だ。
「お客さまは歌はもちろん、素敵な衣装も楽しみにしていると思う。団塊の世代はまだまだ元気だけれど、出かける機会が少ないとも聞きます。以前から、彼らが楽しめる機会を提供したいと思っていたの。せっかく有楽町まで足を運ぶんだから、オシャレして友だちを誘って来てほしい」
ライブタイトル「No Time At All」はミュージカル「ピピン」で歌った楽曲にちなんでおり、意味は“あっという間に”だ。
「私もそうだけど、70代は老け込む年齢じゃない。とはいえ、今日は元気でも明日は分からない世代。後悔はしたくないし、一年一年は貴重だから、できることは何でも取り組みたい。私はその一つひとつが“終活”だと思っています」
多忙な日々を満喫中だ。
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