「孤高の天才歌人」西行が、晩年に見せた「承認欲求」の謎――慶應義塾大学名誉教授が渾身解説

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 西行といえば、若くして栄達の道を捨てて出家し、和歌の道を一途に追い求めた孤高の天才歌人。旅や山里の草庵で過ごすことが多く、京都を中心とする「歌壇」とは距離を置いていた。

 ところが晩年に至ると、にわかに歌壇の中心人物に自らの歌を売り込むなど、「承認欲求」の発露とも思える行動を見せるようになった。果たして、それはなぜなのか。
 
 西行歌集研究の第一人者で、慶應義塾大学名誉教授の寺澤行忠さんの新刊『西行 歌と旅と人生』(新潮選書)(新潮選書)から、晩年の西行に関する記述を再編集してお届けする。...

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