「セクシー田中さん」でも見えた“原作者を軽んじる”日本ドラマ界 悪しき風潮“著作者人格権の軽視”とは

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ドラマ界が支払う原作料は安すぎる

 原作者に負担を掛けた点でも「セクシー田中さん」は失敗作と言わざるを得ない。当たり前だが、高視聴率や高い2次使用料を得ることだけが成功ではない。どんなビジネスも高収益を上げれば成功と言えるわけではないのと同じだ。

 そもそもドラマ界が原作者に支払う原作料は安すぎる。大半のドラマはせいぜい100万円程度。ドラマ界が原作者を軽んじている表れでもある。

 安い原作料を「(漫画や小説の)宣伝になるのだから」と正当化する向きもドラマ界の一部にある。これも勝手な言い草であり、市民感覚とズレている。テレビがメディアのチャンピオンだったころの選民意識が抜けていないのだろう。

 これでは高い原作料を支払うNetflixなどの有料配信動画に押される一方になる。劇的な変革に期待したい。

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■相談窓口

・日本いのちの電話連盟
電話 0570・783・556(午前10時~午後10時)
https://www.inochinodenwa.org/

・よりそいホットライン(一般社団法人 社会的包摂サポートセンター)
電話 0120-279-338(24時間対応。岩手県・宮城県・福島県からは末尾が226)
https://www.since2011.net/yorisoi/

・厚生労働省「こころの健康相談統一ダイヤル」やSNS相談
電話0570・064・556(対応時間は自治体により異なる)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/jisatsu/soudan_info.html

・いのち支える相談窓口一覧(都道府県・政令指定都市別の相談窓口一覧)
https://jscp.or.jp/soudan/index.html

高堀冬彦(たかほり・ふゆひこ)
放送コラムニスト、ジャーナリスト。放送批評懇談会出版編集委員。1990年にスポーツニッポン新聞社に入社し、放送担当記者、専門委員。2015年に毎日新聞出版社に入社し、サンデー毎日編集次長。2019年に独立。

デイリー新潮編集部

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