阿部慎之助監督に球団創設90周年の重圧…新構想で判明した“ベテラン2人”の微妙な立場
オドーアにどこを守らせるのか
気になるのは「2人目の外国人スラッガー」獲得説だ。支配下選手数はオドーアを加えても63人。70人の枠にはまだ余裕があり、2人目を獲ることは十分に可能だ。
「メジャーリーグでのキャリアが10年あるオドーアですが、近年は打撃不振で、昨季6月途中でパドレスを解雇されています。昨季の左投手との対戦成績も気になります。打席数が少なかったとはいえ、打率1割7分6厘でした 」(米国人ライター)
阿部構想では「スタメン右翼」だが、メジャー通算1154試合出場で、外野守備に就いたのは9試合41イニングだけ。各メディアは「本業はセカンド」と報じている。
「そのセカンドで、リーグワーストのエラーを記録したシーズンが6回もある。だから、巨人では右翼を守ることになったのでは」(前出・同)
阿部監督がスタメンの構想を語る際、二塁手・吉川尚輝(28)の名前を出さなかった。守備位置を巡り、オドーアと交渉中だったのであれば合点が行くが、打撃だけでなく、彼の守備にも不安があるようなら、キャンプイン後の2人目の外国人スラッガーの獲得は「ある」と見ていいだろう。
「センターでは、新人の佐々木俊輔(24=日立製作所)に期待しているようです。ただ、佐々木もオドーアも左打ちだし、レフトのレギュラー争いをする丸と秋広も左打ち。昨季、正捕手に定着した大城(卓三=30)も左打ち。そうなると、24年の打線は野手8人中、右打者は坂本と岡本ぐらいになりそうですが…」(前出・関係者)
左打者の多い打線となることも、2人目の外国人スラッガー獲得説が出る要因となっている。育成で再獲得した右打者のウレーニャ(24)を、一軍キャンプスタートとしたのもその影響とされるが、“90周年”の重圧がかかる阿部監督の気苦労はキャンプイン後、さらに増えそうである。